投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, 屋根付きウッドデッキ(サンテラスデッキ), 腐朽ウッドデッキの取り換え工事, 駐車場上ウッドデッキ | 投稿日:2015年8月8日
タグ: ほぞ, イペ, ウッドデッキ, レッドシーダー, 柏市, 腐朽, 駐車場上
今回紹介のお客様は、会社のすぐ近く。
20年ほど前に新築されたときに一緒に作られた駐車場上のウッドデッキ。構造部分は鉄骨で出来ています。
上の木部分は、当時ではまだ珍しかったレッドシーダー。この頃からですかね、レッドシーダーが一般家庭のウッドデッキに使用され始めたのは。
家を建てた大工さんがウッドデッキも作られたそうですが。20年以上前としては先進的な材料選びだとは思うんですが・・・・・
20年以上もレッドシーダーは持っていたの?という疑問がわきますが、実は10年以上前から腐り始めていたので使用していなかったそうです。
ところが最近、手摺の割れ目から虫が出入りしているのを発見し、虫が苦手なお客様はとうとう取り替えを決意されたようです。
いつもながら、遠目からでは腐っているかどうか判別つきませんね。
これでも、良くわかりませんが、お客様からは「あの板は良いけど、この板は腐ってるからダメ!」と指示をいただいて恐る恐る向こうの端まで。
この手摺の笠木が虫の棲家に。
ばりばりに割れた笠木の中心部が腐り、そこが虫のねぐらになっているようです。
針葉樹の”芯持ち材”にはよく見られる現象です。防腐注入木材でも同じですが、角材で使用するには”芯去り材”を使用するか背割りを入れて使用すれば、それなりに耐割れの効果はあるんですが・・・・・。
割れに関しては芯去り材の方がいいけど、耐腐朽を考えると赤身の芯持ち材の方がいいし、選択は難しいところですね。
そこへいくと、耐腐朽性が高いハードウッドのイペであれば、大きな割れも起こりにくいので角材も心配なく使えます。
当社の近所という事もあり、実際に使われているイペのウッドデッキを確認されて、使用木材はイペに決定。
既存ウッドデッキを解体するなら、この際懸案であった外壁の塗り替えもしたいというご希望で、塗装屋さんと施工工程の打ち合わせ。
先ずは当社が既存のウッドデッキを解体。
腐った床板。
手摺支柱のほぞ。白いのが腐朽菌。
先の写真のほぞが差し込まれていたほぞ穴。
ほぞ加工された継ぎ手部分は全て腐っていました。
元の柱断面を削って作るほぞ加工は、強度は落ちるし、雨が掛かる事が前提のウッドデッキでは絶対にやっちゃダメな加工なんですけどね。・・・・・・・屋根・壁がある建物は別ですが。
解体は、ここまで腐っていたのでほとんど電動工具なしで人力だけで完了。いつもの半分の時間しか掛かりませんでした。
今回、虫以外でお客様が解体を決意した理由は、「このフェンスが何かの拍子に道路や隣家に崩れ落ちるんじゃ?」と心配になってきてたからだそうです。
私もこの解体時に立会ましたが、それは杞憂ではなく近いうちに現実に起こりうるほどの腐朽でした。・・・・針葉樹にホゾ加工、最悪の組み合わせです。
たまたま木材から虫が出てくるのを見て思い立ったそうですが、これがホントの”虫の知らせ?”
・・・・・・次回に続きます。