今回の紹介は杉並区の新築マンションでのベランダウッドデッキです。
4月にFAXの見積もり依頼シートとい一緒に間取り図面を送付いただきました。「木材はイペで」とご指名で。
当社はウッドデッキの専門施工会社ですので、基本的にはどんな木材での施工もお請けするのですが、このマンションのウッドデッキだけはここ数年イペ材のみを使用しています。
その理由は、角材の暴れが他の材に比較して非常に小さい事によります。マンションはご存じのようにベランダ、ルーフバルコニーともに共有部分の専用使用となっていますので、躯体にビス1本、接着剤の使用すらもできません。
という事は根太を躯体に固定出来ませんので、根太の角材が暴れると新規施工時もさることながら大規模修繕時の再組立て時には、悲惨な状況になることが十数年と600ケ所以上の施工経験から判ってきました。
板材はそうでもないのに、角材だと反りが大きいという木材もあり、天然の木材を相手に格闘するのは大変なものがあります。イペも同じ天然の木材ですので反り・割れがない訳じゃありませんが、なんとか施工にあたり許容の範囲に収まってくれます。
板材がビスで打ち付けられ押さえられている間はいいのですが、一度外して押さえるものが無くなった保管中に大暴れ。これは木材の残留応力(内部応力)のせいですが、周りの人間でもこの内部応力過多の人はいませんか?・・・・・私の周りにはタガが外れると(酒を飲みすぎると)大騒ぎという者がいますが、そんな時は「ビスで壁に打ち付けて」と、思ってしまいますが・・・・・・。
いやぁ~、肝心の今回の紹介の話が木材の反りの話へ、反れてしまいました。
話は戻りまして、内覧会日時のご連絡をいただき、現地へ調査へ。
ごくごく標準形のベランダ。
この網戸下までのウッドデッキをご希望。網戸下まで90mmありましたので、ギリギリ高さ調整タイプのベランダデッキが施工可能です。詳しくは資料に書いてありますので、お問い合わせを。
採寸も終わり、後は施工日の打ち合わせ。引っ越し翌日に施工決定。この時期は暑いのでエアコンの設置の関連もあり、引っ越し翌日というのが多くのパターンです。お客様によりましては、内覧会時の採寸前に施工日だけを予約される方もいますが。
ピッタリと、といっても網戸の開け閉めに不自由がないように少し開けていますが。
室内から見たベランダデッキ
イペならではの、すき間無し施工。これをできるのがイペのみという事をご存知の方が、イペ材を指名してくることもあります。・・・・たぶん、このブログを読まれて理解されているお客様と思います。感謝!
それでは感謝の気持ちを込めて最後にもう1枚。
ベランダデッキ全体
これで今回の紹介は終了。
現在、工場ではマンションのウッドデッキ製作の真っ最中。これらも施工完了後に随時紹介させていただきます。
前回の続きで東久留米市の駐車場上ウッドデッキが完成しました。
使用木材は10年保証をご希望でしたので、全てイペ。
今回の解体は、あの単管パイプでようやく支えていたぐらいでしたから、職人の話では相当気を遣っての作業したのですが、梁の仕口部分は崩れ落ちたそうです。
それに柱と土台のホゾも内部はズブズブ。
元々基礎もありましたが、土台方式の為のサイズなので撤去して新たに打設。その写真から。
基礎と柱用金物
ウッドデッキ上部の大きさはは全く同じですが、基礎・柱・構造は変えています。特に柱はオリジナルの柱金物を使用しています。これで腐朽耐性は全く違ってきます。
柱を建てるコストは土台方式の数倍になってしまいますが、ここが腐れば元も子もありませんので、「こういう所でコストダウンするのも、どうかな?」と、私は思ってますが。。。。。
基礎も既製品ではなく、現場打設なので梅雨の時期は工程も遅れがちで、お客様にはご迷惑をお掛けしてしまったのですが。。。。
避難口?
避難口では、ありません。
今年の大雪を体験されたお客様は、高いフェンス越しに積もった雪を下に降ろすのに苦労されたらしく、雪降ろし用の蓋をご希望。ナ・ル・ホ・ド。・・・・・・・私なら避難ハシゴを付けといて連れ合いと喧嘩になった時の逃げ出し口にしますけど。
それと、右側の手摺支柱の途中にありますのは、棚。
これもお客様の御希望で、ちょっとした物を載せるには便利だそうです。いいアイデアかも。
同じ立板フェンスなのですが、ちょっと変えています。
デッキ床からは2m高さで同じなのですが、幕板を兼用した下部は数十センチ長くしています。
一番長い所で3m強の板材を使用。この高さに貼る為いつもより高い足場を設置しての作業となりました。
その足場の写真がコレ。
「ノボル、相変わらず高い所が好きだねぇ~」
「元、トビだし名前が昇なもんで~」
「それで、足場を組むのが得意なんだ。えっ、違うって?」(横から他の職人がボソボソ)・・・・・何と言ってたかは、ご想像にお任せします。
目隠しフェンス
こちらは隣家との目隠しフェンス。自転車置き場になりますので、なるべく控え柱は控えて・・・・・・と、いう事で、こちらも既製品の基礎ブロックではなく現場打設の基礎としています。
終わりに、今回も感じた事ですが、駐車場上のウッドデッキや二階建てのウッドバルコニーのように3m以上もの高さになるのは、安全性の事を考えると、使う木材もさることながら基礎や柱の建て方、梁の組み方が重要となります。床板が腐るくらいは簡単に交換すればいいだけですが。
腐ったウッドデッキをみて初めて気づくお客様が多いのが実情です。残念ながら。・・・・・・近いうちに同じようなハイデッキ、崖地での腐ったウッドデッキを紹介させていただきます。
今回の紹介は茨城県日立市のお客様の戸建庭ウッドデッキです。
日立市は先月このブログでも案内しましたように、施工サービス地域に追加しました市町村のひとつですが、お客様からはその前に「日立市は施工地域に入っていないようですが、以前に施工されたお宅もあるようですので、是非お願いしたいと考えております。」
と、お問い合わせいただきました。
一度「ウッドデッキが腐った」という経験をされると、使用する木材から施工方法まで真剣に検討される方が多いですよね。
このお問い合わせをきっかけに、今までの柏の事務所から掛かる時間を、三郷の工場から掛かる時間を基に施工地域を見直しさせていただきました。・・・・・・当たり前の事なんですが、今まで気づかなかったアホな私。
これを機に今までもご要望がありました栃木県の県南を施工地域に入れるよう施工担当チームと鋭意検討中?です。・・・・・最近「カヤック」にはまって栃木方面へ度々出掛けてる職人の勧めもあって・・・・
工場内写真
写真右上の緑の物体が「カヤック」だそうです。しっかり工場の棚の一部を置き場にしています。
栃木県内の川下りで良く行くそうで、やたら栃木県内の道路事情に詳しくなり、「栃木県は近い!」という話から栃木県も施工地域へ。・・・・・・・ハイ、単純な連中ばかりです。
カヤックと栃木県の話はこのくらいで、本題の日立市のお客様の打ち合わせを。
常磐自動車道は相変わらず渋滞なし。距離はあっても時間は早い。着いてみると広々お庭。車の駐車も楽々と。
ここにウッドデッキがあったそうです
家を新築されたときに一緒に大工さんに作ってもらったウッドデッキが腐り、ご自分で解体されたそうです。
家に取り付けられた大引き
ウッドデッキ用の大引きが家壁に直接取り付けれている上、釘が使用されています。
錆びているので、これを無理やり外すと、壁が壊れそうな状態です。・・・・・・「釘は使ったらダメ!家と接合したらダメ!」とは、この理由からなんですが・・・・・・
お客様は、元と同じ大きさのウッドデッキ、ラチスフェンスをご希望でしたが、資料請求をいただいて、事前に送付していました写真集の中の「縦格子フェンス」を気に入られたそうで、それに変更。また今までは付いてなかった階段を追加。
使用する木材は腐らした経験のある今回のお客様の要望は、もちろん10年保証付きのイペで!
丁度、既存のウッドデッキを外した機会に外壁塗装をし直し、その後に新設ウッドデッキ施工とスケジュールを決めまして、この日の打ち合わせは終了。
完成後の写真を連続3枚で。
工場で1回、仮組をしていますし、フェンスは図面通りに製作して持っていってますので1日で施工完了。夕方5時前には工場へ帰り着きました。
いやはや、もっと早くから茨城県内の常磐道沿線を施工地域に入れておくべきだったんですね。
と、反省の弁で今回の紹介は終了。次回は、ここ最近お問い合わせが多いマンションベランダウッドデッキです。