投稿者:technogreen | カテゴリ:傾斜地ウッドデッキ, 最近の施工事例 | 投稿日:2014年9月7日
前回、書きましたように朝霞市の崖地へウッドデッキを施工させていただきましたお客様から写真を、お送りいただきました。
写真をお送りいただいたメールには、こんなコメントを。
「8月に入ってからは雨の日が多く、なかなか手が付けられなかったウッドデッキの塗装を、ようやく完了しました。薦めていただいたシッケンズセトールHLSのナチュラルを使用しました。デッキが大きいため、2度の週末、
4日間に渡り2名で各日3-4時間かかりましたが、ブラウンで深見のあるシットリとした色に塗りあがりとても満足しています。塗装後の写真を2枚送ります。
タープも取り付け、ガーデンテーブルを置き、近隣の皆さんからも「素敵なデッキになりましたね」、と声をかけていただいています。大切にメンテナンスしながら、今後のデッキとは永くつきあっていくつもりです。ありがとうございました。」
いただきました写真2枚。
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時間を掛けられて上手に塗られましたね!
施工完了時に、担当した当社の職人へ「色を保つにはどうすれば?」と尋ねられ、塗装の方法を伝えてあったそうです。
後日、塗料についてメールをいただいて、当社で標準の塗料として使用しているシッケンズをお奨めしていました。
イペ製のウッドデッキには、耐腐朽を高めるためには塗りません。あくまでも色を付ける又は色を保持するために塗装します。塗装する事で耐久性が何割もアップするかは疑問ですが、プラスになる事は確かです。
でも、それは浸透性の塗料に限った事で、造膜タイプの塗料(ペンキ等)を使う事は、逆に腐るのを促進するようなものです。
こんな事を書くと、よく「何を証拠に?」と聞かれるのですが、今までにそういう現物を何か所も見てきています。
下の写真は以前、ペンキを塗られたウッドデッキの腐朽診断させていただいた時ものです。
腐ったウッドデッキ
中央の板は、もう相当腐朽が進んでいます。
左側は小さな塗膜のヒビ割れ。実はここから雨が入り、周りが膜で覆われているため、なかなか乾燥しない状態となります。この時も触ってみるとグジュグジュ状態。
これが続くと間もなく中央の板と同じように腐って崩壊状態へ。それも内部から腐ってきて、表面のペンキが薄皮状態で残っている場合が多いのも特徴です。・・・・・ある日、グジュッと。
これを防ぐには、割れが出始めたら直ぐに、小まめに塗り直し、塗り直しを繰り返すしかありません。
アメリカ人が家にもウッドデッキにもよくペンキを塗っているがテレビ等で見られますが、マメに塗っているからでしょうね。私?真似できません。
特に、こういう木組みをした場所は、木が動きやすいので上の塗料がはがれやすく腐りやすい。。。。。。
そんな訳で、浸透性塗料での塗装はお勧めしても、造膜タイプで塗装したウッドデッキはイペでも保証対象外としています。
実際、イペにペンキを塗った事はないけど、こういう環境条件だとたぶん持たないと思う。。。。。。
今回は、「ウッドデッキと塗装」につきまして書かせていただきましたが、写真をお送りいただきましたM様、本当にありがとうございました。
前回に続き朝霞市の崖地でのウッドデッキ施工完了編。
建て替えウッドデッキのプランニングも決まり、解体へ。
ところが、家の正面道路から裏庭へ行くまでは両隣の家との間が狭く、解体した廃材の搬出ができません。そこで崖地下側に隣接していて、お客様が親しくいているお隣さんの了承をいただき、そちら側から搬出する事に。
トラック2台分になる廃材だし、距離も十数メートルもあります。人数をたくさん入れる人海戦術で1日で解体・撤去・搬出を完了。・・・・・お隣様本当に有難うございました。
事前に施工職人と現場を見ながら解体・搬出方法を打ち合わせしてましたので、なんとか予定通りに。やっぱり、こういう作業は作戦を立ててやらないとダメですね。
実は今月中に、また違う現場の解体撤去があるのですが、これがまた○○の上とういうテクノグリーンでも初の場所での解体となる現場です。現在作戦を立案中です。
・・・・○○の上は施工が終わりましたら、このブログでまた紹介させていただきますのでお待ちください。○○って何処かな?
解体翌日に基礎工事。基礎の養生後1週間ほどして本体工事へと。
それでは、本題の崖地のウッドデッキ施工完了写真を。
床高さは以前のより高くして入出し窓サッシ高さにしています。これで段差が解消され出やすくなりました。
リビング前のフェンス柱を伸ばしてタープ用のフレーム、家側は2階ベランダの手すりからタープを引っ掛け降ろします。これからの季節には大活躍しそうです。
ウッドデッキは出幅違いになっています。
階段踊り場
フェンスは幅狭の50mm、すき間も50mmタイプです。このような立地ですので、目隠しの必要はなく、どちらかというと見晴が良くハンギングも可能なフェンスをご希望でしたので、写真集からこのフェンスをお選びに。
下の庭降りる階段はウッドデッキと平行ではなく下の敷地形状に合わせて角度を付けて施工しています。こうすることで下の庭のデッドスペースを無くして有効に使えるようになっています。
上から見た階段
ウッドデッキ下の庭もかなりの頻度で使われるとの事、以前の階段より段数を多くして勾配を小さくしています。これで昇り降りが楽になりました。
下から見た崖地のウッドデッキ全体
これで、全て完了。
引渡し後、お客様からメールをいただきました。
「この度のウッドデッキの取り換え工事では、大変お世話になりました。イペ材のデッキは、新築時に設置されていたモノとは明らかに異なり、素晴らしい出来栄えと質感に感激しております。また、最後にお願いしました水道工事、屋外コンセントの復旧、そしてタープ用の金具の取り付けについても、指示通りにきちんと作業を完了いただけました。ありがとうございました。
さて、ウッドデッキの今後のメンテナンスについてですが、工事に来られた方から、木肌の色を維持するには保護塗料をスポンジで塗布することを薦められたようです。イペ材に使う保護塗料として、おすすめの銘柄や色があるようでしたら、ご教示いただけますか? ログハウスには、キシラデコールが良いと聞いたことがあるのですが、同じものでも大丈夫でしょうか?オスモカラーを使われている方も多いようですが、こちらは如何でしょうか? 貴社のご経験や知見からアドバイスいただければ幸いです。」
このご質問へ、テクノグリーンでいつも使用していますシッケンズの紹介と塗装ついてメールで連絡させていただきました。
「保護塗装についても、情報ありがとうございました。上手く塗れたら写真を撮って送りたいと思います。この度は、お世話になりました。」
・・・・・・・・塗装、頑張ってください!写真楽しみにお待ちしています。
これで崖地のウッドデッキ建て替え工事の紹介は終了。
このような崖地、傾斜地へウッドデッキをご計画中の方は、こちらから「傾斜地ウドデッキ資料を希望」とお書きの上お申し込みください。今回使用しましたイペ材サンプルと一緒に送付させていただきます。
それでは次回は”階段型マンション”のルーフバルコニーウッドデッキ、こちらも腐ったウッドデッキの取り替えです。
「傾斜地のウッドデッキが腐ってきたので取り替え工事をお願いしたい」と埼玉県の朝霞市にお住まいのお客様から電話をいただき、サイズを聞いて概算見積もり後にお伺いした時の写真から。
崖地のウッドデッキ
この写真の右側もまた1段下がっている傾斜地というよりは3段の崖地。どちらもコンクリート擁壁で支えています。
元は傾斜地だったんでしょうが、家を建てるにあたり2段の擁壁で造成されたと思われます。
こういう場所ヘウッドデッキを作る場合、実は法面よりは段部分の平地がある分、施工はし易いです。土質・傾斜角度にもよりますが斜面に基礎を打つのは、けっこう大変なんです~。仮設足場の足元もしっかり取れますし。
それにしても、こうやって全体の写真を見る限りでは「どこが腐ってんの?」という感じです。
床板も、ざっと見る限りでは数枚に腐朽ケ所が見えるだけで・・・・・・
でも、これが曲者で細かい所を見ていくと。
側桁と踏み板の接合部が全て腐り、お客様が金物で留め直していました。
こちらの柱と根太接合部も、お客様が数年前に補強していました。
それにしても2m以上のハイデッキで梁も入れずに根太だけとは?
テクノグリーンでは高さ50cm内外の庭ウッドデッキでも大引き・根太・床板の3層構造で作りますが・・・・・・
これが柱の基礎?既製品の基礎ブロックを置いてあるだけ—————-。
ついでにいえば、この基礎ブロックの形状は水が溜りやすく柱の接地木口から水を吸い上げて柱が、あっという間に腐ってくる代物。・・・・案の定、腐っていました。
お客様もこの柱が腐り始めた事に気づき、ご自分でのメンテをあきらめ建て替えを決断されたようです。
既存ウッドデッキの調査と採寸も終わり、新たに作るウッドデッキの大きさやらフェンスデザインと床高さを確認していたら・・・・
あらら、デッキ上に踏み台が置いてあります。何で?
お客様に、「踏み台があったほうが良いんですか?」と聞いたところ
「初めからこの高さに作られ引き渡されたので、不便なのでご自分で踏み台を製作して使っていた。」・・・・・・・・・どうして20cm以上も下がったこの高さなの?
その理由が解体時に判明!
要するに1段目に当たる窓前の土地高さに根太を這わせて床板を張っただけでした。つまり束で床上げをするのが面倒だったのか、コスト削減だったのか?
今まで、何か所もこうしたハウスビルダーや工務店が作り、腐ってきたウッドデッキ見てきていますが、今回のは最悪。
お客様のお話によれば、築7年も経っていないとの事。使用する木材の選定もさることながら、設計・施工方法・基礎工事、お客様の使い勝手なんか全く考えていないプランニング。全てダメ。
これで、家新築時のビルダーのオプション工事とは。。。。。。。
お客様から参考にいただいた新築図面に書かれていた会社名は、地元埼玉県内では大手のビルダーさんでしたが・・・・・・・
で、床高さも使い易いように高さを上げる事に決めて、いよいよ解体の始まり始まり。・・・・・・・続きは次回で。