隣家との目隠しウッドフェンス~松戸市~後編

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, ウッドフェンス, 一戸建て庭ウッドデッキ | 投稿日:2012年10月30日

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前回は「ハードウッド」と「ソフトウッド」の呼称という余談で終わってしまいましたので、今回は元の本題「松戸市の隣家との目隠しウッドフェンスとウッドデッキ」に戻りまして施工完了の紹介とさせていただきます。

さっそく施工後の写真から。

最後の床板仕上げ中

最後の床板仕上げ中

高さ1.5mの目隠しウッドフェンスとデッキ

高さ1.5mの目隠しウッドフェンスとデッキ

ウッドフェンスの高さは床から1.5m、板のすき間は5mmにで施工。ここまですれば完璧な目隠しとなります。

目隠しに十分なすき間

目隠しに十分なすき間

デッキより飛び出したウッドフェンス

デッキより飛び出したウッドフェンス

ウッドデッキ端部より約1.6m飛び出してウッドフェンスを張っています。これで隣家の窓全てから目隠しとなりました。

今回のウッドフェンスは高さは地面から2m、延長は7mです。これを独立したウッドフェンスのみで施工しますと転倒防止の為、控え柱が数カ所必要となります。でもウッドデッキと一体化して建てれば、ウッドデッキ本体が控えの役目をしてくれて不要となります。ただし、フェンス用の支柱はウッドデッキと剛接合してフェンス全体に掛かる風荷重を分散するように設計・施工しなければなりませんが。

打ち合わせにお伺いしました時には、まだビニールプールが駐車場の上へ出されていた。今年のシーズンには間に合いませんでしたが、来年のシーズンにはこのウッドデッキ上で思う存分にお子様がプール遊びができる事でしょう!

施工完了後のアンケートでお客様から

「施工も1日で完了し、手際も良く職人皆さん感じの良い方達で良かったです。保証期間も10年間と長めなので、すごく安心しています。ただ金額がサイプレスくらいもう少し安いともっと良かったです・・・・・・」

今回も工場でほとんど製作、仮組みを行ったのを現場組立しましたので、1日で完了できました。現場施工日数を減らすことで少しでもお客様への負担が軽くなればと考えています。

価格はさすがにサイプレス並には・・・・・。それでも木材の㎥あたりの価格は3割以上サイプレスは安いですが、他に使用する副資材(ビスや金物)、施工費用はどちらも同じように掛かりますので、材工共の価格では1割くらいの差となります。

えっ?3割以上が1割?とビックリされるかもしれませんが、実はサイプレスのような針葉樹は木材強度(曲げ強さ・せん断・弾性係数等)をイペのようなハードウッドと比べると、50~70%くらいしかありません。

つまり同じ耐荷重を有するウッドデッキを設計にするにあたり、使用する木材断面を小さくしたり、根太・大引・束間隔を大きくする事により数量を減らす事が可能です。つまり使用する㎥数が減るのです。もちろんしっかりと構造計算をした上での話ですが。

あとは、この価格差とお客様がどんな木材が好みかで決めればよろしいかと・・・・・。あっ、それと10年保証があるかどうかも大事か!

この辺の詳細につきましては、こちらの資料請求からどうぞ。

隣家との目隠しウッドフェンス~松戸市~前編

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, 一戸建て庭ウッドデッキ | 投稿日:2012年10月28日

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隣家との目隠しフェンス。当社へお問い合わせいただく中でも、この目隠しフェンスに関する事がけっこう多いですので紹介させていただきます。

今回のお客様もリビングが、庭と境界ブロックを挟んで隣家の勝手口、お風呂窓、台所窓等が、ずら~っと並ぶ配置となっている面に接している状況でした。

この庭にただウッドデッキを作っても、何か落ち着かない!目隠しをしたい・・・・・他のお客様もだいたい同じパーターンのご相談です。

それでは、打ち合わせ・調査時の写真から。

車の後方が庭です

車の後方が庭です

車の後ろ側が庭となっています。向かって左がお客様の家、右側が庭に接している隣家となります。

入り口側から見た庭

入り口側から見た庭

ウッドデッキの出幅は境界ブロックまで、横幅は設置してある物置までがご希望です。そしてウッドデッキの高さは「室内との段差ができるだけ小さくしたい!」とのことで、窓枠下端の仕上げとします。

奥側から見た庭と駐車場

奥側から見た庭と駐車場

入り口の方は家の端部までウッドデッキとし、ウッドフェンスは実際リビングに立っていただき隣家の窓からの視線が気にならなくなる範囲までを目処として長さを決定。

採寸も仕上がり形状・デザインの打ち合わせも終了して、お客様からは使用する木材はハードウッドのイペにて見積りをご要望。

以前にオーストリア・サイプレスにて見積りしていただいてたそうですが、2つサンプルを見比べてイペ材に決定されたようです。価格は若干、高くなってしまいますが・・・・・。

当社でもサイプレスで施工しますとイペより10%以上安くできますが、10年保証はできません。あらかじめ「10年保証無し」を説明させていただき、ご了承いただいた場合にのみサイプレスでの施工をさせていただいています。

それにしても、まだオーストラリア・サイプレスを「ハードウッド」と称して販売している会社があるんですね。その情報を信じていた方が、ホントの事を知るとビックリし、またその会社に対し不信感を抱くようです。・・・・・ウッドデッキ業界?全体の信用を落としそうで、それが怖いです・・・・・

木材の分類呼称ではハードウッド=広葉樹です。サイプレス(ヒノキ)はジャパニーズ・サイプレス(とは一般的には言いませんが、国産ヒノキです)もオーストラリア・サイプレス(豪州ヒノキ)も同じヒノキ科でソフトウッド=針葉樹です。

よくサイプレスを「ハードウッドの中では硬くないほうで加工し易い」という表現が使われていますが、「ソフトウッドの中では硬いほうの木」と言うのが正しいんじゃないかと思ったりもします。

ちなみにハードウッド(広葉樹)=硬木というわけでもありませんので、なおさら話が難しくなっって迷っちゃう訳ですよね。特に私のように横文字が苦手という人には。

今回も横道ヘそれた上、迷い道までいってしまいました。・・・・行数も時間もなくなりましたので、本題の続きは次回で。

ウリンはフナクイムシに抵抗性があるって本当?

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について | 投稿日:2012年10月22日

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今日は、いつもの施工例紹介でありません。ウッドデッキ用木材で気になる事がありましたので・・・・。

昔から付き合いがある建設業者から、「海中に作る構造物を木材で作りたいんだけどイペで見積りして」と電話があり。

即答で「NO!海の上はいいけど海中はフナクイムシにやられちゃうよ。」

建設業者「んじゃ、よくフナクイムシに強いと言われているウリンでいいから設計して~」

「ウリンはもっと喰われちゃうよ~!」

建設業者「ホントかよ?ネットじゃ、あちこちのホームページやらブログでウリンは最強、シロアリ、フナクイムシにも強いと書いてあるぞ!!」

「たぶんそれは海外国籍のフナクイムシには強いという話で、日本国籍のフナクイムシにはまるで弱くて喰われるという話ダヨ。たいてい最後に海外ではそう言われているとからしいという言葉がついていなかったかい?えっ、断定的に書いてあるところもある?それも木材の専門業者で・・・・・・・」

・・・・ちなみにフナクイムシには国籍は無いようです。いろんな種類はあるみたいですが。また温度や塩分濃度により、生息分布もあるみたいですが・・・・

と、こんな電話で、木材を海中で使用するのは諦めてもらったんですが、海上で使用する分には塩害の心配もなく、フナクイムシは海の上へは上がって来ませんので大丈夫、安心して使用できます。

ところでこのフナクイムシというやつは、ムシという名が付いていますが、正体は二枚貝の一種です。実は15~16年前に今回と同じように海中での用途でフナクイムシに強い木材はないか?と話があり、イペと他のハードウッド3種類を海に1年間沈めて様子をみるという原始的な定性試験?を行なってみたことがあるんですが、ものの見事に4本ともアウト!潜り込んだ穴と異臭が忘れられません。

このとき初めてフナクイムシは貝なんだと知った次第です。またその後、トンネルを掘る優れた工法である「シールド工法」はこの二枚貝からヒントを得て開発された事もついでに知りました。・・・・・フナクイムシ!凄いやつだな。

そんな食害されたイペを見てるんで、テクノグリーンのホームページや資料では「フナクイムシに弱い」、聞かれれば「負けちゃいます~」と言っているんですが。

余談はさておき、このときの実験ではウリンは未だ輸入されていなかったので、実験はしていませんでした。

でも、ちゃんと実験をされている所はあるんですよね。

「独立行政法人 港湾空港技術研究所」・・・・ 昔まだ運輸省港湾技術研究所という名称だった頃、やはり海関係の仕事でお世話になった事があるんですが、立派な研究・実験をされているとろです。・・・・ここで、「無処理木材の東京湾沿岸での海虫類食害ならびに気中での物理劣化に関する実験」をされています。この実験資料では、イペ材よりウリン材は数倍のスピードで食害され(10ページの図-10)、16ページで食害されたウリン(写真-A.3)が掲載されています。

無断転載、コピーは許可されていませんので、リンクしておきます。興味のある方は直接上記からご確認してください。全部で16ページのpdfファイルです。・・・・読み応えがあります。

それにしても、今回ひょんなことから、木材とフナクイムシの話題になり、ネットで「ウリン フナクイムシ」で調べると出るわ出るわ、どのサイトも皆同じフレーズで「ウリンはシロアリ、フナクイムシに抵抗性があり、とか最強」と書かれていました。

一般の方がブログで書かれているぶんには愛嬌かもしれませんが、輸入会社、販売会社、ウッドデッキの施工会社までが書いていたんじゃ・・・・・・シロアリにも本当に強いの?本当に腐朽にも強いの?と疑問を持たれてしまいますよね。

まぁ、「新聞の情報は90%、ネット上での情報は40%しか信用していない」というアンケート調査もあるらしいから・・・。このブログも40%の信用度合いでお読みいただければ。。。。。。気が楽です。

次回は、いつもに戻りウッドデッキ施工例を紹介させていただきます。