イペと加圧注入処理木材の差~横浜市

0

投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, マンションベランダウッドデッキ, 最近の施工事例 | 投稿日:2016年1月26日

タグ: , , , , , , , ,

横浜市のマンションへお住まいのお客様からメールをいただきました。

「現在大規模修繕中です。12年まえに敷いたウッドデッキを取り外したところ、かなり腐食が進んでいました。新しいものに変えたいと思っています。」

採寸へお伺いしました。

 

005

玄関脇に積まれていた既設のウッドデッキ。

大規模修繕工事が終わったら再組立てするつもりだったらしく、パネルにナンバーも張ってあります。
床板をみたらイペです。腐ってんの?

004

もう片方の積んであるのを見たら根太が腐っています。加圧注入処理木材です。
白い部分が白色腐朽菌にやられ腐ってしまった部分です。かなりふかふかの状態になっています。

下がコンクリートで半屋外のようなマンションのベランダでも、このように腐っています。

 

003

 

この根太と接しているイペの床板の裏は全く腐っていません。
つまり同じ条件下12年でこれだけの差となっています。

この加圧注入処理木材を使用して「腐らないウッドデッキ」とか「10年保証」という”言葉”には、私は懐疑的です。
何故なら、耐朽性試験のデータでの質量減少率はイペは1%前後、加圧注入処理木材が3%前後となっているからです。簡単にいうとこのデータからはイペと比較すると3倍のスピードで腐るとも考えられます。
腐朽したウッドデッキの解体をしてきた経験から、この試験データと実際の腐朽に強い相関関係がみられます。

当社のウッドデッキ施工にこの「防腐加工木材を採用しませんか?」と売り込みをされる事もありますが、この腐朽性試験の結果から判断して使用しておりません。

質量減少率とはJISの木材試験方法に準じて培養した菌の上に置いて一定期間の後に腐朽して減った質量の元の質量に対する割合です。

 

それにしても、このウッドデッキせっかく床板はイペを使っているのに根太部分だけ他の材料にしたんでしょうかね?こんなところでコストダウンしてもしょうがないのに・・・・・

 

と、思いながら採寸を。

 

009

足場も掛かっていて大規模修繕工事真っ最中。

3か月後、その工事の完了の連絡を受けまして施工へ。

 

IMG_1442

 

IMG_1445

サッシ高さに合わせた高さ調整式のウッドデッキですので水平に仕上がっています。

IMG_1446

 

室外機はホースカバーで固定されていませんでしたのでウッドデッキの上に設置。

 

それでは、根太も床板もオールイペ(もちろん、全てイペ材使用ですので10年保証付き)のベランダウドデッキの紹介はこれで終了。

 

店舗のエントランスデッキ~越谷市

0

投稿者:technogreen | カテゴリ:その他, ウッドデッキ用木材について, 一戸建て庭ウッドデッキ, 最近の施工事例 | 投稿日:2016年1月16日

タグ: , , , ,

今回の紹介は越谷市の店舗(理容店)のエントランスデッキです。

埼玉県のエクステリア工事会社様からのご依頼なんですが、9年前にこちらの会社の社長のご自宅を新築された時に2階バルコニーへウッドッキを施工させていただいてからのお付き合いになります。

下がその時の写真。

P1010004

 

エクステリア工事店が天然木でウッドデッキを施工する場合、ハードウッドではウリンやセランガンバツが多いようですが、このベランダウッドデッキをとても気に入った社長様は、それからはご自分の会社で請けた外構工事でウッドデッキを作られる時は、必ず”イぺ”を指名されてきます。

新築店舗が着工された時から、こちらの会社で作成された図面で打ち合わせをしてきましたが、いよいよ完成間近かになり現場での採寸と打ち合わせに。

 

002

外壁が終了し足場が外れたばかりの現場。

 

006

 

こちらが店舗の玄関前となります。

 

010

店舗のサイドと内部。こちらが理容椅子が設置される予定?

 

004

 

店舗を囲むよう全てウッドデッキに。
床板の張り方向や、幕板すき間間隔、仕上がり高さ等は現場打ち合わせでなければなかなか決められません。

また現場をみて初めて気づく役物の位置等、特に店舗の場合は独特の詳細打ち合わせが必要となります。

採寸と最終打ち合わせが終了しましたので、今までエクステリア会社作成の図面だけでしたが、今度は当社の番です。
製作施工用図面の作成に入ります。

なんせ外構工事の一番乗りがウッドデッキ。当社のウッドデッキ工事が終了しなければ、後の工事に差し支えます。1週間以内に設計・図面作成、工場製作、現場施工までを終わらすスケジュールとなっています。

 

IMG_1505

なんとか無事に期限内に完成!

IMG_1507

 

玄関前には内部へステップ2段。
エントランスデッキの定番で幕板は下まで張っています。

 

IMG_1506

タイル張りでエントランスを作るより、温かみのあるウッドデッキにしてやると”ウェルカム”の感じになりますので、店舗にはもってこいの作りですが、一般の住宅でも良いんじゃない?と思います・・・・・・アメリカのカントリー風な感じがして。

 

IMG_1504

 

こちらはエントランスと繋がったサイドのウッドデッキ。

 

IMG_1503

 

この丸くくり抜いた部分には外構工事で植樹されます。
穴は丁度、理容椅子が設置される位置に合わせてくり抜いています。

つまり樹木を観賞しながら散髪される仕組み。・・・・・・オシャレですね~

当社の仕事はここまでで、その後の全体完成写真はありません。残念ながら・・・・・・

こちらの会社はセンスの良いエクステリア工事をされるので、そのうち越谷近辺まで行った時にでも撮ってこようかな?

 

さて、天然木で作るエントランスデッキは”ウェルカムデッキだ!”という新説?話はこれで終了。
次回はマンション高層階のベランダウッドデッキです。

 

大規模修繕後に移設~世田谷区

0

投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, バルコニー ウッドデッキ, ベランダウッドデッキと木製フェンス, マンション大規模修繕時サービス, 最近の施工事例 | 投稿日:2016年1月11日

タグ: , , , , , , ,

今回はマンションバルコニーデッキの移設の紹介です。

7年前に世田谷区のマンションバルコニーへウッドデッキとウッドフェンスを施工させていただいたお客様。
「今度大規模修繕が始まるので取り外し・保管・再組立てをお願いします」

ということで、職人が取り外しにお伺い。

IMG_1226

こちらが、取り外し前のウッドフェンス。

IMG_1227

こちらがウッドデッキ。7年経つので色は少々退色していますが、腐朽は全くしていません。
お客様はベランダガーデニングがご趣味でたくさんの鉢植えを置いていたのにもかかわらず!

お客様から事前にお話があったのが移設。
前回のウッドデッキ施工後に同じマンション内でルーフバルコニー付のお部屋を購入(買い替えではなく、もう1部屋の買い足し)されたそうで、大規模修繕後にウッドデッキだけ、そちらのルーフバルコニーへ移設したい!とのご希望でした。

 

IMG_1228

IMG_1235

 

この掃出し窓前のルーフバルコニーへ段差を小さくするため、小段を作りたいとのことでした。

ウッドデッキ取り外し後に、職人がこのルーフバルコニーの出入り口を採寸して持ち帰ります。

保管中に、取り外したウッドデッキを少々加工して、このルーフバルコニーへの出入り用の段デッキへ製作し直し。

さて、どんな風になる事やら。

IMG_1455

周囲の幕板だけは新材を使用しています。
保管中に高圧洗浄していますので、表面が退色していたようにみえた汚れが落ち、すこし黒っぽくみえますね。

 

IMG_1453

これが全体の出来上がりの写真。
このステップがあるとルーフバルコニーへの出入りが楽になりそうですね。

 

IMG_1448

ウッドフェンスはこのように元の部屋へ再設置。

こちらはお隣に一軒家の窓が近接している為、目隠しに重宝しているとの事でした。

 

IMG_1447
フェンスもイペ製ですので10年保証付、なんの不具合もなく再設置しています。さすが耐久性No1のイペ。
まだ7年ですから、施工20年の経験からしますと、次の大規模修繕時まで大丈夫でしょう。・・・・・・施工も腐りにくいように工夫を施してますから。

 

大規模修繕工事時の再組立ては大方が元通りにし直しますが、今回のように移設や、以前施工していない部分への増設から、はたまたもう一つバルコニーへ新たに追加工事をする場合もあります。

そんな例のバルコニーデッキも、これからこのブログで紹介していきたいと思います。
では、今回はこの辺で。