投稿者:technogreen | カテゴリ:その他, ルーフバルコニーウッドデッキ | 投稿日:2012年9月20日
今回のご紹介は東京豊島区で、今まであったウリンのルーフバルコニーウッドデッキを取り外し、新たにイペのルーフバルコニーデッキへ施工し直すというお客様の施工例です。
ご夫婦でご来社いただきました。間取り図面を携えて。
今春、ルーフバルコニー付きの中古マンションを購入され、そのルーフバルコニーにはウッドデッキが付いていたそうで初めは喜んでいたのですが。。。。。
ガーデニングがご趣味なご夫婦なので、土いじりをすると、すき間が開いているウッドデッキだと、そこから下へ塵埃や土が落ちて、掃除が大変な事に気が付き、当社ホームページのバルコニーデッキを見て、ご来社いただきました。
打ち合わせルームに置いてあります、すきま無しの実物大のサンプルを見ていただき、ご納得され調査・採寸のご依頼を承りました。
建物側から見たルーフバルコニー
周囲のフェンス壁から約90cm離して施工しています。そのスペースへ鉢物を置いています。
フェンス側から見たルーフバルコニー
たくさんの植物に囲まれ良い感じです
ルーフバルコニーはこうして広さがたっぷりありますので本当にベランダガーデニングを楽しめますよね。
バルコニーデッキの板間すき間
木材はウリンを使用したウッドデッキでしたので、7~8年前の施工ですので、まだまだ腐れ等は問題ありません。
しかし、板同士のすき間が5~8mmほど開いています。施工時は3~5mmで施工したようですが、乾燥収縮ですき間が大きくなっています。・・・・・ここから土やゴミが落ちちゃってるんです・・・・・
天然の木材はどんな木材でも、この乾燥収縮は免れませんが、初めにすきま無し(天然の木材ですので厳密な意味ではゼロではありませんが)に製作・施工してやると、乾燥収縮しましても1~2mmのすき間で納まります。
「んじゃ、初めからみんな、そうやってすき間無しで製作施工すればいいじゃん!」と思われるのは当然ですが、ところがドッコイで、これが天然木の場合、簡単にはいきません!
この事を説明しているとヒジョーに長くなりますので、施工完了写真とともに次回で!・・・・・何故イペ材がバルコニーウッドデッキに向いているのかという疑問もこれで判ります。
横浜の庭用ウッドデッキだと思ってお伺いしたら、車庫上のウッドデッキだった!の施工編です。
調査・採寸後、3m以上ある擁壁間にある下の構造用合板に荷重が掛からないような梁材の選定とその強度を計算し、また新たな防水層を傷つけない取り付け方法を施工に入る職人と協議の上、今までにない方法で施工する事に決定。これからもこういう場面では使えそうなアイデアです。良い勉強となりました。・・・・いつもは使わない「頭」を使ったのでチョット疲れたけど・・・・・
それでは施工完了後の写真を。
車庫上のウッドデキ床
ウッドデッキの床部です。この下がいろいろと工夫された構造となっています。基本的には下の車庫の壁をコンクリート橋脚とみなしたような橋を造る構造です。
ボーダーウッドフェンス
正面から見た横ボーダーフェンスです。
この車庫の2枚のシャッター間と両サイドがコンクリート擁壁で、シャッターの上には天井として合板があるのみです。
フェンス支柱も同じく合板が撓む荷重が掛からないように、設計しています。これは10年程前、池に半分せり出したウッドデッキを作った時の事を思い出し、プランニングしています。もちろん今までのような防水層の上に水がたまる事が無いように、フェンスの取り付けにも工夫を施しました。・・・・なんせ10年保証しなければならないので、いろいろと大変なんです・・・・。
ワンちゃんが出れないすき間で!
今回は横ボーダーフェンスに、デザインを変更しています。以前のクロスフェンスではワンちゃんが飛び出してしまうので、グリーンのネットを取り付けいましたが、これでもう心配無用です。
ブロック上のウッドフェンス
ウッドデッキに連なるブロック上のウッドフェンスも同じデザインで横ボーダーフェンスとしました。
すっきりとした感じになりました。・・・・横ボーダーの幅狭タイプはシャープ感が持ち味です。飽きのこないデザインです。
ブロック上にフェンス支柱を建てるにあたり、既存のフェンスと同じ土台工法は用いていません。何故なら同じ様に腐りやすいから。
水が溜まらない腐りにくい工法で支柱を建てています。そして木材はイペです。腐朽しにくいだけでなく、ウリンやメルバウのように赤い樹液が大量に出る木材は今回のように車庫上デッキやブロック上のフェンスに使用すると、下のコンクリートや建造物を樹液で真っ赤にしてしまいます。
この理由により、下地が土や芝生の庭用ウッドデッキでは使用しても、こういう条件下では、お客様に予めご納得していただかない限り、テクノグリーンでは決してウリンは使用しません。
イペ製のウッドデッキ資料請求はこちら。サンプルも無料で。
横浜市のお客様からサイズを入れた簡単な絵がFAXされてきました。「庭のウッドデッキと外構の木製フェンスが腐ってきているので、それの撤去とイペ材でのウッドデッキとフェンスを見積りしてください」
概算見積もりの後、「注文したいので打ち合わせに来てください」ということでお伺いしてみると。
既存の車庫上デッキ&フェンス
下がコンクリートの車庫(ガレージ2台分)で、家が一段高くなっている敷地に建っている形状です。よく見かける形状です。・・・・が。
腐ってボロボロのウッドデッキ
床板も腐ってボロボロになっているので、簡単にはがせます。そしてデッキ下を触ってみると土でもなければコンクリートでもない!
お客様に建てた時の確認申請図面を見せていただくと無い!庭?のウッドデッキ部分の天井というか蓋が書かれていない~!どうもコンクリート擁壁の天井部分は構造用合板を渡し、その上を塗膜防水してウッドデッキが置かれてる?
ひとつ一つの施工には問題が無い?のかもしれませんが、トータルの設計に問題があるんじゃない?載荷重どころかウッドデッキの自重だけでさえ撓んでいるようです。まったく撓みの構造計算をしていないような・・・・。多分、防水層もやられている予感がして、お客様に「下の車庫、雨漏りしていませんか?」
「はい。雨漏りもしているので、一緒に防水工事もお願いします」・・・・もう乗り掛かった船なので防水工事も引き受けちゃいました。と、言っても防水工事は専門でないと大変な事になるので、旧知の防水材料メーカーに連絡して解体時に現場を見てもらいながら適切な方法を検討することに。
解体中のウッドデッキと既存の下地がこれ。
形をなしていないウッドデッキの根太
解体するときに鋸が必要ありませんでした。手で触るだけでくずれていくような感じです!今まで数十箇所以上解体していますが、こんなのは初めてです。いかに撓みを考慮した設計と施工方法が必要かの見本のようなところでした。
これが欠けていれば、耐腐朽性が高いイペやウリンでも間違いなく腐ります。・・・・「腐らない木材」「一生もの」な~んて言葉もありますが、腐朽試験をやったことがないか、そのデータを見た事すらない人が言ってるんじゃない?
残念ながら「腐りにくい木材」はありますが「腐らない天然の木材」はありません。・・・・・そんな木材があれば100年でも200年でも保証出来ちゃうと思いますが・・・・・・
腐ったウッドフェンス
こちらは擁壁上にあるウッドフェンス。クロスフェンスです。
一見、何ともなさそうに見えますが、こちらも同じく施工法に問題ありと、木材が米栂の為、腐っていました。
さぁ~。これら全部を解体撤去し、防水工事も終わって、ウッドデッキとウッドフェンスの施工完了は次回で!