松戸市の駐車場上の腐ってきたウッドデッキ、調査へお伺いして「もう一度降りて、デッキの裏側も見てみると・・・・・。」で前回は終了しましたが。
裏側の構造部分に腐朽しているのが、たくさん見受けられました。ポリカ屋根も裏側に取り付けられているのですが、勾配も小さく雨水が抜け切れない状態で、水もあちこちに溜まっている状況です。
これらの状況を総合的に判断し、梁・手摺支柱の内部は相当腐朽していると思われますので、安全を考慮して新しいウッドデッキができるまで、使用禁止をお願いして帰ってきました。
これからご覧いただく解体中の写真で、その意味も納得していただけれると思います。
駐車場上ウッドデッキの解体
せっかくチェーンソーまで用意しましたが必要なく、簡単に手だけで折れてしまいます。
解体作業中
一見ニコニコして作業しているように見えますが、実はひきつった?顔です。・・・・んなわけないか。やっぱりニコニコしている。解体が楽しいんだナァ~。
腐った柱部分
メインの柱の腐朽部分ですが、よく今までデッキが崩れなかったのか不思議なくらいです。
解体まで「ウッドデッキの使用禁止」を進言してきて良かったです。
腐朽した梁
同じく腐朽した梁で、原型を留めません。これも表面から見ただけではわかりません。
梁中央部の腐朽
ウッドデッキ外側の大梁の「中央部の撓み」
使用されている木材のヤング係数(弾性係数)が低い割には梁の断面積が小さく、撓み量が大き良いため、そこに水が溜まりやすい構造となり腐朽が促進された状況です。腐朽が始まりますと断面が欠損しますます撓み、加速度的に腐朽は進みます。・・・腐り始めると早いです。
この現象が「撓み量を考慮した構造計算」なしに施工した場合におこります。
床板の切断面
写真奥の方に白く見えますが、床板の切断面です。柱・梁と比較してみるために、わざわざ切断し写真を撮りました。腐朽は全くしていません。
これらの事から判るのは、「今回のウッドデッキはもちろん木材の耐久性も関係ありますが、やってはいけない施工方法(木組み)と腐朽に対し考慮をしていない設計(構造計算)が、早期の腐朽をもたらした。」ということです。
テクノグリーンでは今まで数多くのウッドデッキの解体を通じて、ウッドデッキの腐朽は、木材の耐久性・施工方法・設計の3要素が5:3:2の比率で決まると推測しています。今回の例も全くこれに当てはまります。
ウッドデッキの材料屋さんや、施工店の中には「世界最強の木材」とか「一生モノ」とか「100年はもちます」、はては「腐らない木材」と宣伝しているところがあります.
テクノグリーンは天然木材を主に使用してウッドデッキを製作・施工する会社ですが、あえて言わせていただきますと、「天然の木材では、ハードウッドだろうが、どんな耐腐朽処理をしようが腐らない木材ありません。腐朽試験をしてみたら、すぐわかります。」
腐りにくい木材を使用し、腐りにくい設計・施工して、初めて10年保証できるのです。
当社は木材の販売会社ではなく、施工会社ですので、いろいろな輸入会社・販売会社から上述した宣伝文句を書いたパンフとともに木材を持ち込まれますが、腐朽試験を行っている会社なんかはめったにありません。
「世界最強」「一生モノ」「腐らない」のであれば、10年は材料として保証してくれますよネ!と聞きますと、全て「ノー!」
突っ込んで聞くと「・・・といわれている」、「・・・海外では、もってるらしい」、はては、「他社のホームページに書いてありました」・・・・笑っちゃいましたが、これが今のウッドデッキ業界の現実です。・・・・・残念ながら・・・・。
上のような誇大広告に近い宣伝をしていながら、10年保証もしていない会社って・・・・・・。
話がそれて長くなってしまいました。
ということで、「解体編」を終了し、「施工完了編」は次回で。
10年保証のウッドデッキはホームページをご覧ください。
また無料の資料・サンプル・写真集の請求はこちら。