人工木の駐車場上デッキを解体して~横浜市~施工編

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, 最近の施工事例, 腐朽ウッドデッキの取り換え工事, 駐車場上ウッドデッキ | 投稿日:2015年1月25日

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前回の続きで横浜市の駐車場上ウッドデッキ。
人工木材デッキの解体が終わり、イペ材でのウッドデッキが新たに完成しました。

 

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車の入れる正面側から。手摺支柱を上に伸ばしフレームを廻してタープ用の金物を取り付けています。
これで夏の日除け対策もバッチリ!

 

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隣家側のフェンス高さは1.1m。正面と道路に面した側面は高さ1.5mの横板フェンスとし、通行人の視線も気にせずに過ごせます。

 

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ウッドデッキ内部から。
物干し金物をウッドフェンスに取り付け。15mの高さがあるので洗濯物も安心して干せます。

 

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今までは玄関前の散水栓からホースを引っぱてきてお花に水遣りをしていたそうですが、ウッドデッキ上に立水栓を新設。
これでガーデニングが思う存分楽しめます。

これは事前に無料送付していました写真集の中から見つけられ、「是非、同じ物を!」と。

 

裏側の階段画像

裏側の階段

 

こちらは、裏へつづく通路へ降りる階段。4段あります。

 

 

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掃出し窓前のウッドデッキ。内部に3段の階段を作り駐車場上のウッドデッキに上がれるようにしています。

 

通路部施工前

通路部施工前

 

通路部施工後

通路部施工後

 

玄関側からは、この狭い通路を使ってウッドデッキに往き来していたそうですが、狭い上に危ない!と感じ、このような提案をさせていただきました。

ブロックの上も木製通路とした上に、転落しないように手摺も。

これで、玄関側からの出入りはスムーズに。

 

ウッドデッキの大きさは基本的には、ほとんど変えていませんんが使いやすく機能もいろいろと盛り込んだ「新設ウッドデッキ」となりました。

お客様から、
「短期間でとても良いものを造って頂き有難うございました。
大変満足しております」
と、メールをいただきました。

 

今回の紹介はこれで終了しますが前回の投稿の後に、ぐにゃぐにゃに曲がった人工木材の写真を見て「大雪が積もるとあんなになってしまうんですか?」と、電話をいただいたお客様がいらっしゃいますが、通常はメーカーの施工基準内で施工すれば、あんな風にはならない?・・・はずです。

今回のように駐車場上に造るハイデッキでは、それに対応する部材が無い為、無理をするとあのような結果となってしまいます。

材料自体の特性と多様な断面サイズが無い為、設計の自由度が非常に小さいといえるでしょう。

テクノグリーンで、あまり人工木材を使わない理由のひとつでもありますが・・・・・・

さて次回はまたマンションのベランダウッドデッキ。イペ製でのウッドデッキをご指名のお客様、その理由とは?・・・・お楽しみに。

人工木の駐車場上デッキを解体して~横浜市~解体編

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投稿者:technogreen | カテゴリ:最近の施工事例, 腐朽ウッドデッキの取り換え工事, 駐車場上ウッドデッキ | 投稿日:2015年1月19日

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横浜市のお客様から「今ある駐車場上のウッドデッキが腐ってきているので、一度見てもらえませんか?」と、
お電話をいただいて、調査へ。

 

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駐車場の上にあるウッドデッキですが、家の敷地自体が高くなっていますので1階から出入りするタイプです。
10年ちょっと前に作られたそうです。よくありがちな遠目から見ると問題は無し。・・・・・のようですが。

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内部を見ますと、梁はボロボロで形をなしていません。防腐剤を注入した木材のようですが、相当前から腐ってたと思われます。防腐注入木材は内部から腐る傾向にあります。

 

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登って床板をみると、なんと庭部分も駐車場の上の部分も人工木材。
ビスは抜けるわ、波打っているわで大変な事になっていました。

4年前に床板が腐ってきたので外構工事屋さんに依頼したら、この人工木材で改修工事をされたようです。
それが昨年の大雪でこんな状態に。。。。。。

「今年の大雪が降る前に全面的に作り直しを」と、ご希望のお客様。
確かにこのままで昨年のような大雪が積もれば、全体が崩壊しかねない状況です。

せっかく作り直すのであればという事で、「お客様の使い勝手の良い機能も盛り込んだウッドデッキにしましょう」とご希望をお聞きして設計へ。

 

へたれた人工木材の床板

へたれた人工木材の床板

歪んだ人工木材の根太

歪んだ人工木材の根太

 

 

長期荷重による”へたれ”、クリープ(クリープといってもコーヒーに入れる”あれ”ではありません)現象が起こっていました。

人工木材のメーカーもたくさんあり、この商品がどこのメーカーなのかわかりません。
またどこのメーカーも技術資料でクリープに関するデータは公表していないんじゃないかと思います。というか、クリープについて考慮していない?
従って、設計するにあたり根太や梁の間隔を計算する事ができません。庭用の規格サイズで作るのは問題ないのですが、下に大きな空間が必要な駐車場上へのウッドデッキは柱をポンポンと建てる訳にはいかないし。

たぶん、これを施工した業者も深く考える事もなく庭用のウッドデッキと同じ感覚で作っちゃったんでしょうかね?

実はこのクリープ、人工木ほどではないですが天然木でも起こります。
庭用の束をたくさん建てれるウッドデッキと違い、駐車場上や2階建てウッドデッキは柱数に制限がある為、梁や根太の間隔を狭くしたり、断面を大きくすることにより、このクリープが起きないように設計します。
たまに、これを考慮していないような天然木のハイデッキも見かけますが・・・・・・

 

調査時の最後に発見した手摺柱(ポスト材)の取り付け。

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手摺支柱をLアングルで留めています。
このLアングルやポスト金物を使用する方法は簡単で施工コストも非常に安く上がるんですが、ウッドデッキの専門施工会社はけっしてやりません。構造部分と強固に締結します。
ウッドデッキ専門施工会社と、そうではない会社との違いを見分けるひとつかも。
大手人工木材メーカーのほとんどが、この取り付け仕様になっていますが、きちんと「本製品は、防護柵や手すりの機能はありません。転落など重大な事故が起きるおそれのある場所には設置しないでください。」とカタログに明記されています。
また同じく「人工木デッキは戸建住宅の一階相当部施工用品です。それ以外の場所へは取り付けしないでください」とも書かれています。

う~ん。大手のメーカーさんは、しっかりしている。判ってるんですネ。

この部分を読まずに施工したんでしょうか?案の定ここの手摺もグラグラで寄りかかるには危険な状態でした。

調査から、今回は材料の問題というより施工会社の施工能力の問題かな?という結論でした。

長くなりましたので、天然木材イペでの施工完了の紹介は次回で。

ハンモックを吊るパーゴラ~一ノ宮町

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投稿者:technogreen | カテゴリ:パーゴラ付きウッドデッキ, 別荘地ウッドデッキ, 最近の施工事例, 腐朽ウッドデッキの取り換え工事 | 投稿日:2014年12月25日

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今回の紹介は千葉県の一ノ宮町。
テクノグリーンの所在地、柏とは同じ県内ですが対極の地となります。

ただ、高速道路にさえ乗ってしまえば、最後は九十九里有料道路(通称:波乗り道路)を使ってスイスイと。
但し、このオフシーズンだけで夏の海水浴シーズンは・・・・・・。
こちらの周辺は、道路の名前の通りサーフィンの盛んな地でもあります。

そう、今回のお客様もサーファーで週末にサーフィンを楽しむ為の別荘のウッドデッキ。
今まであったウッドデッキのフェンスが今年の台風で壊れて飛んでいってしまったそうです。・・・・怖いですね~。

 

それでは、現場調査時の写真から。

 

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ここにフェンス支柱がありました。ポッキリと折れています。
工務店の大工さんが、わざわざ腐りやすく折れやすい合欠き加工をしていたようです。
ウッドデッキの専門施工会社でも、いまだに、柱や支柱にこの欠き加工をしているところもあるようですが、欠いた分細くなりますので断面欠損分を考慮して設計しませんと、こんな風になってしまいます。

 

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ウッドデッキの裏側。表側で見られる以上の腐朽菌(写真の白い部分)が見受けられます。
よく「メンテナンスを毎年してやれば」と、いう方もいますが実際、この裏側をメンテナンスするのは大変かと思います。

せっかくのサーフィン用の別荘なのに、メンテナンスの為にウッドデッキ下に潜るなんて・・・・・・「同じ潜るなら海の中でしょ。」と、今回は耐久性抜群10年保証のイペ製ウッドデッキをご選択いただきました。

 

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こちらの写真が既設ウッドデッキの全体像。このようにあったクロスフェンスの半分が壊れたようです。クロスフェンスなので掛かる風圧は小さいはずなんですが。。。。。今年の台風は風が半端なかったですもんね!

お客様と、新規のウッドデッキの使用・サイズを打ち合わせしまして施工日はお客様が不在の平日に決定。

それでは、完成しましたウッドデッキの写真を。

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パーゴラ付ウッドデッキ。
最近はパーゴラ付ウッドデッキより、タープを張れるルーバー無しの方が多いのですが、今回は理由があります。

 

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ルーバーの真ん中にハンモック用の金具が付いています。
えっ!1点で吊るのはハンモックではなく、ブランコモックっていうんだって?知らなかった~。・・・・もしくはハンモックチェア?
打ち合わせ時にお客様から吊る予定の両方を見せていただきました。勉強になります。

 

ちなみに2点で吊る普通のハンモック用の金物は柱に付けています。・・・・・サーフィン後にここで昼寝をしたり、ブランコモックで揺れながら読書でもするんですかね~。のんびりとした時間を過ごせそうですね。

今回ハンモックの使用に耐えられるようにルーバーも桁も柱も通常より大きな断面サイズのイペを使用しています。

 

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ルーバーは既設のオーニングの上にくる位置に施工。

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今まではフェンスが付いていましたが、今回のウッドデッキはパーゴラのみ。また前面は1段のステップ付にしてすっきりと仕上げています。

先日も同じように「今年の台風でウッドフェンスがグラグラしてきたのですが・・・・」と、ご相談をいただきました。

「とりあえずフェンス支柱と横架材(大引き・根太)との木組部分が腐ってるか、欠き加工(柱を削っての組み合わせ)をしていないか一度チェックしてみては?」とアドバイスさせていただいています。
このケースも調査するようになれば、そのうちこのブログでご報告を。

 

これで、一ノ宮町のパーゴラ付ウッドデッキの紹介は終了。次回は戸建の2階ベランダへのウッドデッキです。