目隠しウッドフェンスは難しい~三郷市

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, ウッドフェンス, 一戸建て庭ウッドデッキ, 最近の施工事例 | 投稿日:2016年5月16日

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埼玉県三郷市へお住まいのお客様から

「2012 10の隣家との目隠しウッドフェンス~松戸市~後編をみてメールしました。ぜひうちも隣家との目隠しウッドフェンスを設置したいと思ってます。概算でどれくらいになるでしょうか?既存のデッキは800mmで幅は4300mmです。境界線までは800mmです。」

と、次の写真と共にお問い合わせいただきました。

 

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目隠しウッドフェンスの目的は、大きく分けると道路からの他人からの視線を隠す。
もうひとつが、今回の場合のように自分が見たくない物を隠す。

最近は後者の方が多く、隣家のブロック塀があったり、リビング前に隣家が境界線ギリギリに建っているとか。
しかもトイレやお風呂、洗面所の窓がある方が・・・・・・毎日眺めていたくはない景色ですよね。

さて、ウッドフェンスのみの場合と、ウッドデッキ+ウッドフェンスの2パターンの概算見積もりをさせていただき、「ウッドデッキも」という事で調査へ。

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いただいた写真と同じアングルですが、よくよく見ますと境界ブロックの横に穴を掘った跡が・・・・・・

当初、DIYで考えていたようですが、支柱を建てる”基礎をどう作るか?”で断念されたようです。

実は、この目隠し目的の”ウッドフェンス”は立地条件によりましては、ウッドデッキより数倍、設計・施工が難しいんです。

高さ、板間すき間、フェンスの総重量、基礎を打つ場所の土質と、条件が案件ごとに変わります。なんせ上が重いウッドフェンスは風で基礎ごと倒れてしまいますので。
・・・・・・おまけに境界ブロックぎりぎりに支柱を建てる場合は特に。

——-コストを無視して設計するなら、なんてことはないのですが、そういう訳にもいきませんし———

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奥側から入口を見たところ。ほんと、目の前に隣の家が迫ってきている感じ!

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打ち合わせ時に、ウッドデッキ&フェンスはこの室外機まで伸ばす事に。
ついでに既存のウッドデッキも撤去して全てイペのウッドデッキにというのがお客様のご希望でした。・・・・・まだ新しくて腐ってはいませんでしたが、後々の事も考えられたのかも。

打ち合わせも終わり施工へ。

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施工完了。
目隠しフェンスの高さはウッドデッキからは1.5m、地面からは2m。
ついでに40cmし高くした位置にタープ用のフレームとその金物を取り付け。

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室外機カバー。ベンチ高さに仕上げています。

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奥からの写真ですが、完全にお隣の壁や窓は視界から消えています。

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駐車場からウッドデッキへの入り口。元のコンクリート階段にすり合わせてステップを製作。
これで、ぐっとウッドデッキも使い易く。

これら追加のアイテムは、打ち合わせにお伺いするまでにお客様がいろいろと思案されていた物です。決して私が押し売りした訳ではありません。念の為に。

これらの追加アイテムは、ウッドデッキと”一緒”に施工すれば意外とコスト的には掛からないものなんです。後で追加工事で行うと、私も見積もりしたくないほど高くなりますが。

今回の施工例紹介のキーワードはこの”一緒に”なんです。

ここでウッドフェンスの基礎と倒れの話に戻りますが、今回はブロックぎりぎり、高さも地面から2m以上ですが、特別な基礎は打っていません。

ウッドデッキの構造部分で、いつもとはちょっと違った施工方法をとる事により、ウッドデッキと”一緒に”なったウッドフェンスは倒れなくなります。

つまりウッドデッキが倒れ防止の”基礎”の役割をはたしています。

・・・・・・ただし、この工法で使える木材は強度(特にせん断力・圧縮力)が大きいハードウッドに限られますが。

このウッドフェンス用の基礎がなくなるだけでコストが大きく下がり、追加オプションのひとつやふたつはこれで賄えたかも。

施工が終わり1週間ほどして

「ウッドデッキが出来て娘が非常に喜んでいます。
長く使え、メンテナンスも楽そうなので大変満足しています。」

前のウッドデッキからみますと面積も倍以上のうえ、いろんな機能が今回は付きましたから使えるウッドデッキになりましたよね。
メンテナンスに関しては、ウッドデッキ”経験者”ならではの感想かと。

それでは、次回の紹介は新築マンションのウッドデッキを連続で!

屋根付2階建ウッドバルコニー~練馬区

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, 屋根付きウッドデッキ(サンテラスデッキ), 腐朽ウッドデッキの取り換え工事, 2階建てバルコニーデッキ | 投稿日:2016年4月16日

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昨年の秋に練馬区にお住まいのお客様から「既存2Fデッキ貼り変え。根太に腐食あり。バーゴラ風屋根設置希望。工期と見積を現地調査の上お願いしたいです。」
と、新築時の図面とともにメールをいただきました。

2階建てのウッドバルコニーでも、構造部分がそのまま使えるのなら仮設足場の必要もなく、根太と床板交換だけであれば1階の庭デッキとそう費用はかわりません。
図面からの概算見積もりをさせていただいた後に、現物を調査せていただく事に。

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9年前に家を新築された時に一緒に、このウッドバルコニーも工務店に建てていただいたそうです。
床板はレッドシーダーですが、かなりの部分が腐ってきていて危なくて上に乗れない部分もあります。

 

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こちらは正面下から見たところ。
ん?外側の梁端部にも腐朽が見えるんじゃない?

床板とフェンス横板はレッドシーダーで、構造部分は防腐注入木材のようです。

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なんと、梁が家からと飛び出していて構造上は外壁の内側で家の柱とウッドバルコニーが繋がっている構造です。びっくりです。
ついでに梁表面にも白色腐朽菌が!

 

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こちらは外側の柱。
在来工法の家と同じように布基礎を打って、基礎パッキンの上に土台を取り付けホゾを切って柱を建てています。
表面だけだと腐朽はみられませんが、柱が建っている土台部分をゴムハンマーで叩いてみると、「ボゴッ!」という空洞の音が・・・・・・・明らかにホゾ部分以外とは違う音がします。

 

——–今までにこのブログで何度も書かさせていただきましたが、屋外で風雨に曝されるウッドデッキでの木組み方法で、このホゾ加工は厳禁です。
木材の腐朽メカニズムを熟知しているウッドデッキ専門業者は絶対に行わない方法なのですが——–

 

今回のお客様の家とウッドバルコニーは建築設計士へ依頼して建てられたそうです。
建築設計士の中には信仰に近い防腐注入木材への信頼をお持ちで、屋外での木材使用に関し無頓着な方がいらっしゃるようで・・・・・・・

 

お客様と一緒に、これらの腐った部分を確認し、結局は全面交換工事へと。
お客様も内心では「構造部分も腐っているのでは?」と思っていたようですが、「できれば、そうあってほしくない!」と、願っていたようですが。。。。。

今までの経験からしますと、表面見た目以上に防腐木材は腐っています。いわゆる内部からの腐朽、大きな断面の構造材は表面にしか薬剤が入ってなく内部は無防備です。
その様子は下の解体時の写真で。

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根太はごらんの通り、解体時に何もしないで崩落するほどでした。

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こちらは大梁にほぞ加工されフェンス支柱が差し込まれたほぞ部分。
こちらも何時、倒れてもおかしくないほど腐っていました。

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こちらは梁と柱の接合部分。羽子板ボルトを使用してのジョイントです。
白く見えるのが白色腐朽菌。こうして解体してみると表面以上に内部が腐っているのがお分かりになると思います。・・・・これは防腐注入木材に良く見られる現象です。

それでは解体の後に、梁が家から飛び出していた部分の外壁も塞いだ後に新規のウッドバルコニー施工へと。

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新設しましたウッドバルコニーは家と縁切りしていますので、新たに柱を。

100角のイペの柱と当社オリジナルの溶融亜鉛メッキ製の柱金物。
市販の柱金物に比べ木材への腐朽対策も施された上に頑丈に製作しています。

これでホゾ加工しないで柱を建てられますので腐朽の心配もありません。

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お客様は今回の新設を機会に屋根付きをご要望。
屋根はポリカの波板で色は薄めのスモークブラウン。

フェンスというより壁に近いこちらの高さは2.2m。
真ん中に見える金物はハンモック用の金物。これも新たに加えたアイテム。

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物干し金物は元のを再利用です。
屋根もつきましたので洗濯干しは楽になりますよね。

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外側正面。

幕板から出てきているのは、ウッドデッキ屋根の樋。なるべく目立たないように内側をとおして配管しています。そして家の縦樋へ途中で繋いでいます。

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最後の写真。こちらはウッドバルコニーの下になります。

今までと同様に隣家側はこのように、横板すき間を小さくして壁のような造りとなっています。
このウッドフェンスも含め、全てイペ材で施工しましたので10年保証。今度はご安心してご使用ください。

さて、これで屋根付きの2階建てバルコニーデッキの紹介は終了しますが、最近立て続けに「2階建のウッドデッキや傾斜地のウッドデッキが腐ってきているので見に来て欲しい!」というご要望が多く調査に行くと、どれもが今回と同じく”防腐注入木材”を使用してのウッドデッキです。
10年前頃の施工だから、まだハードウッドが知られていなかったようで、イペ材のサンプルを手にして「こんな木があったんですね!」と驚かれます。

「防腐剤が注入されているので腐りませんと勧められ、安心していたのですが・・・・・」これも、皆様が同じように仰る言葉。
お話を聞いてみると施工されたのは、工務店ではなく外構工事屋さんやウッドデッキ業者だったりして、10年以上前はまだまだ「イペの知名度は低かったな~」と思い出しました。
——-今でもそんなに知名度は高くない?

では、次回はイペ材をご指名で注文いただきました施工例で!

ハンギング用ウッドフェンスをベランダに~渋谷区

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ベランダウッドデッキと木製フェンス, マンションベランダウッドデッキ, 最近の施工事例 | 投稿日:2016年4月10日

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渋谷区のマンションにお住まいのお客様から「今、大規模修繕工事中ですが、終わりましたらウッドデッキを検討中です。」
と、お電話いただき、おおよその大きさをお聞きして見積書と資料・写真集を送付させていただきました。

大規模修繕終了のご連絡を受けてお伺いを。

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前回紹介しましたルーフバルコニーと同様にベランダはグレーのウレタン防水が施工されていました。

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こちらのマンションは、他のマンションと違いパイプ、柱廻り、サッシ下と全て下部に台座状のものが付いています。初めてみる作りです。
感心ばかりしていられません。ウッドデッキの仕上がり高さによっては、これに合わせての採寸と製作が必要となります。・・・・・・・これの作図がけっこう大変でした。

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中央にある排水口は円形。これは丸くカット?

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ご覧のように丸くカットしました。

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パイプ廻りも、円形の台座に合わせて丸くカット。

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あれっ?フェンスが。

そうなんです、事前に送付しました写真集をご覧になりました奥様が、その中のウッドフェンス付の写真をみつけ、「これを付けたい!」と叫ばれたそうです。
もとい叫んではいません、ご希望されたそうです。

目的はハンギング。こちらのお部屋は高層階なので目隠しの必要はありません。
マンションのフェンスは、意外とハンギングするには不便な形状をしているところが多いようです。
これを機会に奥様は、リビングから見える部分をウッドフェンスにして腰壁のコンクリートを隠すとともにハンギングを始めたいご意向でした。

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ハンギングをしやすいように、板と板の間は少し大きめにしています。
イペで作っていますので、たくさんのハンギングバスケットを掛けても壊れませんし、倒れないように頑丈に施工しています。

前回と今回で大規模修繕工事を機会にウッドデッキとウッドフェンスを施工された例を紹介させていただきました。
ウッドフェンスもハンギングスペースのみであれば、デッキと同時に施工する場合は、プラスアルファの価格でお安く施工できます。

マンションベランダデッキの写真集にはいくつかのウッドフェンス施工例写真が載っていますので参考にしてみては如何ですか?

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