駐車場上のウッドデッキ、柱の建て方大事です~船橋市

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投稿者:technogreen | カテゴリ:最近の施工事例, 腐朽ウッドデッキの取り換え工事, 駐車場上ウッドデッキ | 投稿日:2020年9月30日

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昨年、船橋市のお客様から駐車場上ウッドデッキの資料請求をいただいていました。

「2007年に建てた木製バルコニーですが、傷みが激しく作り替えを検討しておりますので概算見積もり等頂けたらと思います。
材質は骨組みヒノキで、床材他はタモ?で作って貰ったように記憶しており、タモの部分がボロボロの状態です。
作り替え時により丈夫な材質を用い長持ちするようにしたいと思います。」

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送付いただきました既存のウッドバルコニー写真。

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木材の耐久性の低さもありますが、元々の構造設計にも問題があり強度不足から腐朽が促進されています。・・・よくあるパターンです。

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床板の腐朽は木材そのもの耐久性の低さに由来していました。一部床板はご自分で交換されていたようですが。。。

 

資料送付後に現在のウッドバルコニーの図面と、写真を送付いただき見積もりをさせていただいていたのですが・・・・・

今年になりましてから、

「昨年、お世話になりました。
その節はウッドデッキ新設のご提案に対応頂きまして誠にありがとうございました。
唐突ではありますが、再度、デッキ製作のご相談に乗って頂けたらと考えご連絡を差し上げております。

私共の不勉強もあり、他の会社と具体的に進めておりましたが、
基礎施工がかなり杜撰で、構造計算が未であることも判明したため、着工後に契約を解消し、現在、旧デッキの撤去のみ完了した状態です。

折り返しお返事頂けますと幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。」

・・・・今までのウッドバルコニーの材料が悪かったので、木材にばかり気を使って施工会社を選定されたようでした。
庭のウッドデッキもさることながら、2階建てウッドバルコニーや駐車場上のウッドッキは特に柱を含めた構造部の計算と施工法が重要となります。
この部分をしっかり造ると当然金額は高くなってしまいますが・・・・・柱の建て方は強度上も耐久性でも最も大事なところです。

それでも今回は着工後すぐに気づかれて良かったです。
当社が実際施工しました千葉県内の”専用の柱金物”を使用した柱建て施工をご覧になりたいとのご要望で、10年以上前に施工しました数か所を教えさせていただきました。

数日後に「確認しました。あの工法なら安心ですので是非施工お願いします。」と、ご注文いただきました。

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現地調査時の写真。ウッドバルコニーは、すっかり取り壊されていましたが家から飛び出している梁の一部はそのまま残っています。
家を建てる時に一緒に造られたウッドバルコニーのようですが、改めて作り直すときには一番厄介なタイプです。
この梁は耐久性が担保されていませんので、再利用できずこれを避けて柱位置と梁位置を設計するため、サイズと位置を正確に測り現地調査は終了。

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イペ製の駐車場上ウッドデッキの完成。

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道路側のフェンスは高くして目隠しに。

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他の2面は低いフェンスですが、タープ用の柱を取り付け。・・・・当社の他の施工例をご覧になり要望されました。

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フェンスデザインも写真集からご選択いただきました。

施工完了後お客様からメールで、
「非常に良いものを作って頂き家族ともども大変喜んでおります。
またご縁がありましたらその節はどうぞよろしくお願い申し上げます。」

これで駐車場上ウッドデッキの紹介は終了。次回は戸建てベランダウッドデッキを。

 

駐車場上にウッドバルコニーでベランダ増設~大田区

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投稿者:technogreen | カテゴリ:最近の施工事例, 駐車場上ウッドデッキ, 2階建てバルコニーデッキ | 投稿日:2020年8月17日

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東京都大田区の新築されたばかりの戸建て住宅へお住いのお客様から、2階のベランダ増設についての相談の電話をいただきました。

既設のベランダが狭くベランダ増設をウッドバルコニーで考えているそうですが、下が駐車場なので柱の位置が心配とのことでした。
電話の後に、ご希望の増設ウッドバルコニーの大きさを家と敷地図面に書き加えてメールで送付いただきました。

このようなケースのベランダ増設のお問合せが最近多いのですが、下が駐車場の場合は駐車スペースもさることながら出し入れする為に柱位置の問題がり、それによる全体の構造上の強度計算を行い可否を判断します。・・・・構造計算によってはオール木製では無理で、構造部分を鉄骨製にする場合もあります。
今回は、構造計算の結果オールイペ製で可能でしたので、図面からの寸法から概算見積もり後現地調査へ。

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この2階ベランダ部分に増設するのですが、前面のカットとその後の処理については、家を建てられた工務店にお願いするのがベストと事前にお客様にアドバイスしていましたが、お伺いするまでに工務店さんから快諾を得ていました。・・・良かったですね。
当社でも施工できますが、ベランダの構造も使用している材料も一番よく知っているところが施工するのが最適解ですので、お勧めしています。

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2階ベランダの内部。内側の奥行きは70cmほどしかなく物干しにも使えないとか。同じような奥行きで数年前に埼玉県で施工したのを思いだしました。

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2階のベランダから駐車している状況をチェック。

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同じく下での駐車状況をチェック。

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駐車場の土間コン下には上下水道管、ガス管とこの写真のように雨水管が埋設されていますので、その位置を測り柱位置が重ならないように設計します。

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実際に柱金物を置いてみて、さきほどの駐車場に埋設されている管等に干渉しない位置決めをしていきます。
この柱金物は何度か改良を重ねた型で、当社のハイデッキ用の特注の専用柱金物です。
普通に使われている柱留のLアングルと比べるとコストは高くなりますが、構造部分でも最重要な柱と梁は安全・安心が第一と考えています。
・・・・柱の固定方法を心配されていたお客様は、金額よりも安全重視でこの金物の実物をご覧になり「これなら!」とご注文いただきました。

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工務店さんが、カットされた後にカット面高さ調査にお伺い。・・・・このカット高さによりウッドバルコニーの高さが決まってきます。

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今回はお客様のご希望で、外観は増設というより全く新しいウッドバルコニーに見えるような作りとなっています。
また当社の施工例写真集から、横板デザインとタープ用の柱&フレームを追加ご注文いただきました。

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内部を見ますとこのように既設ベランダの一部が残っています。

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全体のウッドバルコニー高さはカット面の高さの関係上高くなるので、掃き出し窓前のみ下げて2段に施工。

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施工が完了後にまた雨が・・・・・今回の施工は雨に悩まされました。
奥行き2.4mのウッドバルコニーとなり、これで2階ベランダは”使える空間”へと広がりました。

これで駐車場上ウッドデッキというかベランダの増設工事の紹介は終了。次回は戸建てベランダへのウッドデッキを。

崖上の変形庭をウッドデッキに~和光市

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投稿者:technogreen | カテゴリ:一戸建て庭ウッドデッキ, 傾斜地ウッドデッキ, 最近の施工事例 | 投稿日:2016年9月20日

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2年前に埼玉県和光市のお客様から「崖上の庭へウッドデッキを考えています」と、ご相談を受け調査へ。

 

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確かに庭が狭い上に四角形でないので使いづらそうです。

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おまけに家の2階ベランダの柱部分がこのように飛び出しています。通るのが精いっぱい。

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その庭の前面は、こんな崖となっていますがこの崖下はお客様の敷地になっているんだけど降りるのも大変そうですね。

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このようなアルミの階段を付けられていたのですが、角度が急な上に片側だけの手摺では小さなお子様には危険かも!

そこでお客様が考えられたのが、この変形で狭い庭をウッドデキに変えて広く使い易くした上に下の土地も、もっともっと使えるようにとの事でした。・・・・・・・使っていなくても固定資産税は、しっかり取られますますからね。土地の有効利用をしなくちゃ。

それから2年、一番使いでのあるウッドデッキサイズと形状を熟考されて今年の着工となりました。

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横幅は4.5m以上、出幅も2.6mでほぼ四角形の形になりましたので、いろいろな使い方ができる広さです。

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どうです、施工前の庭と見比べてのこの広さ。

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当初の案から一番変更があったのが、このタープ用の柱とフレームです。
そういえば、この2年間でブログでも紹介していますがタープを付けられる方が増えてきています。

上の写真にある扉を開けますと、

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このように下の敷地へ降りる階段となっています。勾配もゆるく、両側に手摺も付けて。これでお子様も安心して降りられます。

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下の敷地から見たウッドデッキの全景です。今回は柱を建てての施工となっています。

5月にこのブログで紹介しました同じ崖地のウッドデッキは柱無しでの跳ね出し工法でした。
どちらにするかは、この崖の高さと跳ね出し部分の面積比率によって決定します。
もちろん両方ともシュミレーションで強度計算の上、コストが安くなる工法を提案しています。今回はこの柱建ての方が低コストになりましたので、こちらで。

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がっちりとした現場打設の基礎とオリジナルな専用柱金物。
こういう傾斜地では、既製品の基礎ブロックよりもコストは高くなりますが、現場打設の基礎は必須です。

ウッドデッキは崖の擁壁からは長さで最大1.5m、面積的にも半分は張り出している状況です。
この条件で柱無しの跳ねだし工法で使用する梁部材、転倒防止の重量基礎打設を計算してみると・・・・・・柱建て工法の方が安くなりました。

このように、崖地や傾斜地のウッドデッキはその地の条件や作る大きさ形状により、毎回最適な”解”が違ってきます。
2~3パターンの構造計算とコスト比較が必要となりますが、ウッドデッキプランナーどしての一番重要な仕事となります。

今回もベストな設計ができたと、自己満足したところで崖地ウッドデッキの紹介はこれで終了。