駐車場上のウッドデッキが強風で~豊島区~調査編

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投稿者:technogreen | カテゴリ:腐朽ウッドデッキの取り換え工事, 駐車場上ウッドデッキ | 投稿日:2013年1月31日

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昨年末、駐車場上ウッドデッキの資料を送っていた豊島区のお客様から、「年明け早々に打ち合わせに来て欲しいんですけど」と、現況の駐車場上のウッドデッキ?の写真を添付されたメールをいただきました。

それがコレ!

送られてきた正面からの写真

送られてきた正面からの写真

下の鉄骨だけで上のウッド部分が、ありません。

送られてきた上からの写真

送られてきた上からの写真

部屋の中からの写真。かろうじて床板4枚くらいが残っています。

このウッドデッキは2階リビングの正面に位置しています。

送られてきた写真と概寸から、この鉄骨は再利用する前提での概算見積もりをお送りして、さっそく正月明けに採寸と調査へ。

これからの写真は当社が撮ったものです。

左斜め下から

左斜め下から

右斜め下から

右斜め下から

ん~。どこから見ても、やっぱりウッドデッキはみつかりません。何処へいったのでしょう?

残った床板と室外機

残った床板と室外機

このように、室外機を載せて置くスペースを除き、すっかりウッドデッキはなくなっていました。

当たり前ですが、元は全部デッキになっていたし、周りはフェンスも付いていたそうです。おかげで解体の手間はほとんど掛かりません。

お客様からお話をお伺いすると、「6年ほど前にこの駐車場上ウッドデッキ付きの新築分譲住宅を購入され、ずぅ~っと気に入って使っていたんですが・・・・・・昨年9月の台風で・・・・・。」

どうも、フェンス部分が倒壊し、それに引きずられるようにウッドデッキの床も壊れて下へ落ちてしまったようです。

残存している木材と鉄骨の加工具合、お客様からのお話から「こんな形でフェンスの柱と土台が加工されていませんでしたか?」と簡単な絵を書いてお聞きすると、「その通りです!」

やはり想像していた通りの最悪の禁止手の仕口で施工していたようです。

このブログでも何度か紹介しています、ホゾ加工です。雨が掛かる場所では絶対に行なってはいけない土台へのホゾ穴を開けていたようです。そしてやはり施工したのは、家を建てた大工さんだったそうです。・・・・この施工では耐久性のあるハードウッドでも腐朽は早まります。これが防腐注入木材だったのでは尚更です。

こちらのウッドデッキは下部構造は鉄骨で上の木部だけの倒壊、下へ落下しても人的にも物損の被害が、なかったそうで不幸中の幸いでした。

テクノグリーンでもよく手がけていますが、オール木の駐車場上ウッドデッキ。そう柱から梁まで木材で施工するのですが、この柱を建てるにあたり駐車場の土間に土台を這わせて、ホゾ加工で柱を建てているウッドデッキも見かけますが・・・・これは怖い。

ついでにホゾ部が腐るのは内部からなので、見た目にはなかなか判りにくいという代物です。調査するには柱を外す?なんて訳にはいかないので、ゴムハンマーで叩いてみれば他のところと違う「ボゴッ」という空洞化した音がしますので、それで確認するのが一番です。私も調査の時はこの方法を採っています。

また話がそれてしまいました。元に戻して。

お客様は、壊れてから早々に建てた工務店に連絡を取ろうとしたそうですが、数年前に倒産。そこで近場のリフォーム店や外構工事店に見積もりを依頼したそうですが、なかなか見積もりが出なかったり、話がトンチンカンだったりで、信用できなくなって当社へご依頼いただいたようです。・・・・・特段、腐ったウッドデッキのやり直し専門ではないんですが、どうも、それらしく思われたようなのかな?

お客様はせっかく作り直すのだからと、今までのフェンスとは高さやデザインを少し変えてのご注文となりました。当然、木材は10年保証付きのイペで。

そして状況が状況なので、なんとか少しでも早めの施工ということで・・・・・施工編は次回へ続く。

駐車場上のウッドデッキが腐っちゃいました~船橋市~施工編

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投稿者:technogreen | カテゴリ:腐朽ウッドデッキの取り換え工事, 駐車場上ウッドデッキ | 投稿日:2012年3月25日

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さて前回の続き、「駐車場上のウッドデッキが腐っちゃいました~船橋市~」の最終編で施工完了を紹介します。

何度も書きますが腐っちゃったのは当社が施工したウッドデッキではなく、他社施工のウッドデッキをテクノグリーンが建て直した工事の紹介です。念のため。

まずは柱の基礎部分です。

既設の柱の写真から。

既設の柱基礎と柱

既設の柱基礎ブロックは駐車場の土間コンの中にしっかりと埋め込まれています。良いですねぇー。

新設の柱基礎と柱金物

新設のイペの柱100角は新たに舗装コンクリートの下に基礎を作り、それに特製の金物を取り付けられています。

隣に見えるのは既設の基礎を削って、モルタルで間詰めしたところです。これから表面を綺麗に仕上げます。

今回、1階部分にある屋外コンセントの位置とかぶらないようにしたり、ウッドデッキ下に自転車を入れるためのスペースとかなんやらで、微妙に柱位置が変更とあいなりました。

まぁ~、それがなくてもテクノグリーンの駐車場ウッドデッキ用の柱基礎は、上の写真のように新たにしっかりと独立基礎を打設し、専用の特製柱受け金物を使用するのが標準ですので、元々既設のは使用しません。

特に駐車場上ウッドデッキは車を駐める目的のため、なるべく柱間を広く採りたいため、基礎ブロックの出っ張り部分でも大きく作用してくるので、基礎ブロックを使用しない工法を採用しています。

駐車場上ウッドデッキや2階建てウッドバルコニーの施工で最も重要な部分が、この柱基礎部分と考えています。

土間コンの上に柱を建てて簡単に止めたり、既存の基礎ブロックを置いて柱を建てる工法だと確かに2割近く安くはなりますが、テクノグリーンでは施工しません。・・・・・たまにそんなウッドデッキを見かけますが、私なら怖くて、夜、眠れなくなってしまいます・・・・・小心者ですから。

柱が短い庭用ウッドデッキの束や1.5m以下くらいのハイデッキならまだいいんですけど、これ以上の高さですと上での横への小さな力がモーメントが効いて基礎部へ大きな力で掛かってきます。

これを受けているのが特製の柱間者と新たに打設した基礎となります。金物は対腐食を考慮して溶融亜鉛メッキの特注品です。当社打ち合わせスペースに現物を置いてありますので、直接ご覧になれます。・・・ご興味ある方はご来社してその頑丈さをご確認ください。

一度、駐車場上ウッドデッキや2階建ウッドデッキで失敗された方の多くが、この柱基礎部や柱と梁の接合が重要である事に気づき、当社へお問い合わせいただいております。

前置きが長くなりました。それでは完了後のウッドデッキから。

完成しました駐車場上ウッドデッキ

上から見た駐車場上ウッドデッキ

上から見た?というけど。どこに登って撮ったんじゃい!

横板フェンスの板間すき間

奥様の希望で、フェンス横板のすき間を前のとは少し変更。

玄関前の飾りフェンス正面から

玄関前の飾り・目隠しフェンスも全て建て直し完了。柱金物はそのまま活かして使用。

これが、柱金物を使用せず、家の在来工法のように土台式で柱を建てていたら、フェンス建て直し工事はもっと大掛かりになっていたかもしれません・・・・ヨカッタ!

以前の工事もこのステンレス製の柱金物や、デッキの柱基礎部は、本当に理にかなった施工していたのですが・・・・

たくさんの駐車場上ウッドデッキの施工例が満載の写真集と資料はこちら。イペ材サンプルもついて無料で送付、

申し訳ありませんが、テクノグリーン施工地域でウッドデッキ検討中や、腐ってきたウッドデッキが心配な方に限ります。

施工完了後の翌日にお客様からメールで。

「この度は、大変お世話になりました。
以前よりも雰囲気が明るくなって、
大変喜んでおります。

また、職人のみなさんには、
丁寧に施行していただいただけでなく、
隅々まできれいにしていただきありがとうございました。」

こちらこそ、ご注文いただきありがとうございました。10年保証のイペ製ウッドデッキですので、今度はご安心してお使いください。

駐車場上のウッドデッキが腐っちゃいました~船橋市~解体編

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投稿者:technogreen | カテゴリ:腐朽ウッドデッキの取り換え工事, 駐車場上ウッドデッキ | 投稿日:2012年3月23日

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一昨日の続きで、千葉県船橋市の腐った駐車場上ウッドデッキ解体編をおおくりします。

現場調査の結果、構造部分が思った以上に腐ってきていると判断した為、なるべく早めの解体をお客様に約束し、帰路につきました。

翌日、施工チームと解体方法を打ち合わせしながら、少々大きさ・形が変わる新設のウッドデッキの設計も合わせて検討。

そしていよいよ解体です。

既設柱の基礎

柱の基礎は既製品の基礎ブロックを使用していますが、駐車場の土間コン下へきちんと潜りこんであり、基礎は問題なし。

ただ今回、形状・大きさが使い勝手を良くするため、柱位置が変わるため残念ながら使用できません。

柱と梁の腐れ

幕板を取り外してみると予想とおり、柱と梁の接合部(ホゾと切欠き)が、ご覧のようにほぼ完全に腐っていました。

9cm角に切欠き加工している為、断面欠損している上にこの腐朽ですから、横荷重に対してはほぼ支持強度ゼロの状態です。

こんな状態になっていても解体前の写真のように、表面からはなかなか判りません。

解体時にこれを見ていた奥様もビックリ。・・・写真をたくさん撮られていました。

同じく梁と柱の腐朽ヶ所

柱はインサイジング(表面を針で傷つけ薬剤を内部まで入りやすくする加工)の上防腐剤を注入された針葉樹を使用しています。

その他、梁・根太・床板・フェンス等はレッドシーダーのようです。

玄関前のフェンス材の腐朽

横架材と支柱材の継手がここでもホゾ仕口。

飾りフェンス横架材の腐朽

腐ったフェンス支柱

手で押しただけでも折れるくらい、根元は腐っていました。

フェンス柱下端部

最後に飾りフェンス柱の下端部です。

せっかく防腐注入木材を使用し、柱金物で受けていたのですが、どうも現場でこの柱を切断してしまったようです。ついでに留め方が例の斜めビス。

防腐注入木材は薬液が染み込んだところは、本当に良く効くんですが、現場でカットしたり、穴を開けると薬剤が廻っていない部分が表面に出て、そこから腐ってきます。・・・・・ホント、私もそれで、大昔、痛い目に会いました。

今回の解体を振り返ると、「テクノグリーンの経験則は間違っていない!」とつくづく感じました。

「耐腐朽性の要素は材料・施工・設計が5:3:2の比率で決まる」

せっかく柱の基礎は駐車場へしっかりと埋め込んでいたり、フェンス柱も柱受け金物を使用し、木材もそれなりに防腐注入木材・レッドシーダーを使用しているにも関わらず、5年くらいしか持たなかったのは「屋外」という環境条件を考慮していない設計・施工に尽きると思います。

10年保証付きの駐車場上ウッドデッキの資料と写真集はこちらからお申し込みください。申し訳ありませんが地域限定となります。

この続き施工編は次回で!