崖地の張出ウッドデッキ~松戸市

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, 一戸建て庭ウッドデッキ, 傾斜地ウッドデッキ, 最近の施工事例 | 投稿日:2016年1月31日

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今回は千葉県内では大手の建売分譲住宅会社様からのご注文による庭ウッドデッキの紹介です。

10年以上前になりますが、某首都圏大手の建売専門のビルダーさんから、まとめて8棟分のウッドデッキ施工の話がありましたが「耐久性は問わないので、何の木材でもいいから、とにかく安く施工してほしい。」という要望でお断りした事がありました。

それ以来分譲住宅のウッドデッキは施工していなかったのですが、今回は「10年保証できる耐久性のあるウッドデッキで、なおかつ構造もしっかりとした安全なウッドデッキを!」というご条件でしたので、少々高くなりますがイペでの施工。

建売住宅の場合は、購入されるお客様は建築途中をなかなか見る機会が無いので、出来上がった外観だけで判断するしかありませんよね。
私なんかでも仕上がってからの住宅を見て良し悪しの判断は、なかなかできません。

ただ仕事柄、担当者と打ち合わせをしたり、建築中の現場の施工管理状況を見ていると、その会社の施工品質に対する考え方が判ります。

・・・・・・今回のビルダーさんは、その点しっかりとしていました。

それでは施工前現地調査の写真から。

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裏庭のこの部分へウッドデッキをつくりますが、

 

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ごご覧のように四角形でないばかりか、下から5m以上ある崖地です。

 

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ビルダー様のご希望は、平地の部分だけだと狭いのと異形な平面で使いにくいので崖から張り出しても大きなウッドデッキを作りたいとの事。
なおかつ下から柱を建てない、擁壁にもたれさせないでという条件でした。

そうなると張出ウッドデッキ。これしかありません。
それに応えるべく施工したウッドデッキ の内側写真から。

 

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ウッドデッキ内部にいると、どこにでもある庭のウッドデッキ。

 

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ウッドデッキの入口に立っても。

ところが下から見ると。

 

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こんな高さの崖上にあるウッドデッキです。

 

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こんなに張り出しています。

 

はね出し片側梁構造になりますので計算の結果、梁は柱を建てるときより本数も多く使用してます。
なんせ先端に乗った時、折れなくてもたわみが大きければ怖いですもんね。

 

崖の端部を支点としたシーソーみたいなもんですから、ウッドデッキの自重と張り出した面積に人が乗った場合を想定してのモーメントを含めた荷重計算。
ヒェ~というくらいの重量です。

「それって、ひっくり返るんじゃないの?」

「安心してください、穿いてますよ」じゃなく
「安心してください、入ってますよ」

 

ハイ。打ちました、コンクリート基礎を。それも生コン車1台分も。
ふつうウッドデッキの基礎は沈まない為に打設するのですが、今回は浮き上がらないように根枷が基礎の中に入ってます。

今回は基礎工事に掛かった日にちと、ウッドデッキ本体の工事に掛かった日数が同じくらいです。
出来上がって外から見るとこの辺が見えにくいので、通常の庭ウッドデッキと思うかもしれませんが・・・・・・

これで今回の紹介は終了させていただきますが、ウッドデッキ付の建売分譲住宅を購入される時は、ウッドデッキもチェックされてからの方が良いと思います。
・・・・・・いろいろとありますから。

 

 

イペと加圧注入処理木材の差~横浜市

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, マンションベランダウッドデッキ, 最近の施工事例 | 投稿日:2016年1月26日

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横浜市のマンションへお住まいのお客様からメールをいただきました。

「現在大規模修繕中です。12年まえに敷いたウッドデッキを取り外したところ、かなり腐食が進んでいました。新しいものに変えたいと思っています。」

採寸へお伺いしました。

 

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玄関脇に積まれていた既設のウッドデッキ。

大規模修繕工事が終わったら再組立てするつもりだったらしく、パネルにナンバーも張ってあります。
床板をみたらイペです。腐ってんの?

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もう片方の積んであるのを見たら根太が腐っています。加圧注入処理木材です。
白い部分が白色腐朽菌にやられ腐ってしまった部分です。かなりふかふかの状態になっています。

下がコンクリートで半屋外のようなマンションのベランダでも、このように腐っています。

 

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この根太と接しているイペの床板の裏は全く腐っていません。
つまり同じ条件下12年でこれだけの差となっています。

この加圧注入処理木材を使用して「腐らないウッドデッキ」とか「10年保証」という”言葉”には、私は懐疑的です。
何故なら、耐朽性試験のデータでの質量減少率はイペは1%前後、加圧注入処理木材が3%前後となっているからです。簡単にいうとこのデータからはイペと比較すると3倍のスピードで腐るとも考えられます。
腐朽したウッドデッキの解体をしてきた経験から、この試験データと実際の腐朽に強い相関関係がみられます。

当社のウッドデッキ施工にこの「防腐加工木材を採用しませんか?」と売り込みをされる事もありますが、この腐朽性試験の結果から判断して使用しておりません。

質量減少率とはJISの木材試験方法に準じて培養した菌の上に置いて一定期間の後に腐朽して減った質量の元の質量に対する割合です。

 

それにしても、このウッドデッキせっかく床板はイペを使っているのに根太部分だけ他の材料にしたんでしょうかね?こんなところでコストダウンしてもしょうがないのに・・・・・

 

と、思いながら採寸を。

 

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足場も掛かっていて大規模修繕工事真っ最中。

3か月後、その工事の完了の連絡を受けまして施工へ。

 

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サッシ高さに合わせた高さ調整式のウッドデッキですので水平に仕上がっています。

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室外機はホースカバーで固定されていませんでしたのでウッドデッキの上に設置。

 

それでは、根太も床板もオールイペ(もちろん、全てイペ材使用ですので10年保証付き)のベランダウドデッキの紹介はこれで終了。

 

大規模修繕後に移設~世田谷区

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, バルコニー ウッドデッキ, ベランダウッドデッキと木製フェンス, マンション大規模修繕時サービス, 最近の施工事例 | 投稿日:2016年1月11日

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今回はマンションバルコニーデッキの移設の紹介です。

7年前に世田谷区のマンションバルコニーへウッドデッキとウッドフェンスを施工させていただいたお客様。
「今度大規模修繕が始まるので取り外し・保管・再組立てをお願いします」

ということで、職人が取り外しにお伺い。

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こちらが、取り外し前のウッドフェンス。

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こちらがウッドデッキ。7年経つので色は少々退色していますが、腐朽は全くしていません。
お客様はベランダガーデニングがご趣味でたくさんの鉢植えを置いていたのにもかかわらず!

お客様から事前にお話があったのが移設。
前回のウッドデッキ施工後に同じマンション内でルーフバルコニー付のお部屋を購入(買い替えではなく、もう1部屋の買い足し)されたそうで、大規模修繕後にウッドデッキだけ、そちらのルーフバルコニーへ移設したい!とのご希望でした。

 

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この掃出し窓前のルーフバルコニーへ段差を小さくするため、小段を作りたいとのことでした。

ウッドデッキ取り外し後に、職人がこのルーフバルコニーの出入り口を採寸して持ち帰ります。

保管中に、取り外したウッドデッキを少々加工して、このルーフバルコニーへの出入り用の段デッキへ製作し直し。

さて、どんな風になる事やら。

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周囲の幕板だけは新材を使用しています。
保管中に高圧洗浄していますので、表面が退色していたようにみえた汚れが落ち、すこし黒っぽくみえますね。

 

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これが全体の出来上がりの写真。
このステップがあるとルーフバルコニーへの出入りが楽になりそうですね。

 

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ウッドフェンスはこのように元の部屋へ再設置。

こちらはお隣に一軒家の窓が近接している為、目隠しに重宝しているとの事でした。

 

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フェンスもイペ製ですので10年保証付、なんの不具合もなく再設置しています。さすが耐久性No1のイペ。
まだ7年ですから、施工20年の経験からしますと、次の大規模修繕時まで大丈夫でしょう。・・・・・・施工も腐りにくいように工夫を施してますから。

 

大規模修繕工事時の再組立ては大方が元通りにし直しますが、今回のように移設や、以前施工していない部分への増設から、はたまたもう一つバルコニーへ新たに追加工事をする場合もあります。

そんな例のバルコニーデッキも、これからこのブログで紹介していきたいと思います。
では、今回はこの辺で。