「HPを見てご連絡させて頂いております。
8年程前に世田谷区で施工したウッドデッキ(レッドシダー使用)が反り・束の沈下などにより、撤去後再施工をするのですが、お見積りを御願い出来ますでしょうか。
(2棟分あります、同時期施工可能です)」
と、不動産販売会社様から写真と図面を送付いただきました。
写真はこちら。
この完成時の写真といただきました図面から概算見積もりをしまして、ご予算内ということで現地調査へ。
塗装を毎年されていたそうで、床板やフェンスの横板は、そんなに目立った腐朽はみられませんが・・・・・・・・
床に乗るとふかふかした感じがするのと、ご覧のようにフェンス支柱がかなり倒れ掛かっています。
これは、床下の構造部が相当腐ってきている証拠です。
レッドシーダーや防腐注入木材では、「毎年防腐塗料を塗れば長持ちしますよ」と過去に宣伝していたけれど、毎年毎年、床板を剥がして構造部分まで塗るなんて出来ないですもんね。
今回のこのウッドデッキは、くわえて大工さんが施工したようで”やっちゃいけいない木組み”をあちこちでしていました。これでは尚更、構造部分が早く腐ってしまいます。
耐腐朽性の高いイペでも、間違った施工をしてしまいますと腐朽を早めてしまいます。
「ウッドデッキの耐久性は、材料50%、施工の木組み30%、構造設計20%で決まる」は、当社の持論です。
—–先日打ち合わせしたお客様からの質問。「ウッドデッキも構造計算必要なんですか?」——
何年か経って、構造部で強度不足があるとその部分がへたり水が溜って腐ってきます。今までに腐朽したウッドデッキの解体で何度も目にしています。今回もそんな中のひとつでした。
今回ご注文いただきました不動産販売会社様は、このトラブルが2度と起きないようにとの事でウッドデッキの材料、施工実績・施工方法を調査され10年保証付きのイペのウッドデッキをご指名いただきました。
それではイペウッドデッキに生まれ変わった2軒の写真を。
擁壁の上に建つウッドデッキ2ヵ所が完成。
どちらも台形ですが、大きさは違います。ただ基本的に不動産販売会社様の補償工事でしたので元の大きさからは変えていません。
最後にお住まいのお客様宛の10年保証書をお渡しして今回の工事は終了。
保証は10年ですが、実際は当社今年で創業22年目になり創業年に施工したイペのウッドデッキは今も健在で使用されています。というか、イペのウッドデッキだけは未だ1ヵ所も腐ったという報告はありません。
次回は、10年前に当社が施工しましたイペの戸建2階のベランダウッドデッキ、どうなってる?を紹介します。
文京区のマンションにお住まいのお客様から、ルーフバルコニーへウッドデッキを検討し、その中で安い見積もりの中にアマゾン○○○○というのがあったそうです。
「アマゾンの奥地で取れる、ウリン材に似た木で、但しささくれがほとんど出ない
材質だと聞いていますが、ご存知ないですか?サンプル材を触ると、ウリン材よりもしっとりと、つるつるした感触でした。
見積もり書の適用欄は、アマゾン○○○○となっています。
詳細が分かれば教えて欲しいのですが。よろしくお願い致します。」
お客様はこのアマゾン○○○○をネットで調べても、この会社しか出てこないので木材の輸入商社へ勤めている知人へ聞いてみたけれど「そんな木材は知らない!」との返事で当社へ聞いてこられました。
以前にもこのブログで書きましたけれど、この木材について「どんな木?」「アマゾン○○○○のウッドデッキの見積もりは?」とお問い合わせいただく方が、毎月いらっしゃいます。
その時の当社の回答は「そんな木材はありません!当社で扱っているハードウッド4樹種で一番安いイタウバです。」
ウッドデッキで使われるハードウッドは輸入品で、お客様は普段聞きなれない名前ばっかりですので、ハードウッドはみな同じ、同じ価格と思ってしまう方が多いようです。
当社で送付していますウッドデッキ資料の中にはウッドデッキ木材の比較表があります。この中で木材の強度や施工経験からの木材の特性、品質グレード、耐久性を比較していますので、ウッドデッキ材を選択するのに役立ちます。もちろん当社では正式樹木名で書いています。
そして日本で現在流通しているウッドデッキ材は、概ね価格に比例して品質が高くなっています。
当社で扱っているハードウッドでは価格が高い順でイペ、ウリン、マサランドゥーバ、イタウバとなり、イペとイタウバの材料の価格差は約30%*ほどあります。品質の差もやっぱり30%ありますので、お客様にはこれらを比較検討の上お選びいただいています。
*施工費は同じになりますので、材工価格はこれほど差がつきません。
今回のお客様には、このハードウッドの比較資料と、経年変化した施工例も含めた写真を送付しまして、使う木材を決めていただきました。
その結果は、施工完成写真で。
イタウバよりは高くなってしまいますが、イタウバより耐久性も高く、すき間無し施工ができるイペをお選びに。
イタウバはすき間無し施工が出来ない事は知らなかったそうで、もう少しで失敗するところだったとお電話いただきました。
マンションのウッドデッキはこの”すき間有、無し”は重要ですからね。
フェンス側の両サイドにはマリンライトを取り付け。他社からは埋め込みライトを提案されたそうですが、「光線が上にいくだけなので全体を明るくするようにできますか?」という事で、元々壁に付いているスポットライトとスイッチを連動させて、ルーフバルコニー全体を明るくなるようにセッティング。
室内から。
この写真は、お客様が室内から撮ってくれました。
また完成後のアンケートで
「ご丁寧に正しい品質知識を教えていただき、最高のものを得る事ができ本当に感謝しております。
これからもよろしくお願いします。」
それでは、今回のルーフバルコニーウッドデッキの紹介は終了。次回は庭のウッドデッキです。
神奈川県相模原市へお住まいのお客様から手書き図面を添付したメールをいただきました。
「図案を書いたので見積書の作成をお願いします。添付した画像が理想のものです。フェンスの隙間はプライベート感優先で考えています。飼育し始めた子犬の遊び場として考えています。良い物をよろしくお願いします。」
数値さえはっきり判れば正式な図面でなくても、概算見積もりはできます。
その図面で概算後、予算内との事で現地調査へ。
道路側から見た幅2.4mのお庭。
道路から車1台分を残して、あとは全部ウッドデッキに。そして子犬の遊び場とする為、3面ウッドフェンスで囲みます。
したのコンクリートから60cm以上ある掃出し窓。当然子犬が楽々出られるようにサッシ下高さのウッドデッキを。
2台ある室外機部分はくり抜いて施工の上、オーダーサイスの室外機カバーを製作して設置するのでサイズを正確に測ります。
施工当日はお客様は遠方へお出かけでお留守との事でしたが、心配はご無用。お留守でも外電源さえ使用できれば図面通りに仕上げます。
それでは、完成後の写真を。
奥側の上から撮った写真。マンションベランダウッドデキと同様に床板はすき間無しで張っています。
ワンコの爪がすき間に入って怪我をしないようにとの配慮からです。すき間無し施工はイペ材だけができる張り方なので、お客様はが選ばれた理由のひとつです。もちろん10年保証が一番の理由でしたが。
中央にある室外機カバー。ベンチとして使える高さに製作しています。
こちらは奥側の室外機カバー。室外機も特大でしたのでカバーも一回り大きいサイズになっています。
フェンスデザインは送付してました写真集の中からこちらの横板デザインタイプを選ばれた上、床板とのすき間も子犬が出て行かない様にとの事で、通常より狭くしています。ちなみにフェンス高さはプライベート感を確保できる1.6m。
施工完了時にはお留守で立ち会えなかったお客様から帰宅後メールをいただきました。
「先日は素敵なウッドデッキを作成していただきありがとうございます。」
ワンコの遊び場ウッドデッキの紹介はこれで終了。次回は戸建のバルコニーウッドデッキです。