屋根付2階建ウッドバルコニー~練馬区

0

投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, 屋根付きウッドデッキ(サンテラスデッキ), 腐朽ウッドデッキの取り換え工事, 2階建てバルコニーデッキ | 投稿日:2016年4月16日

タグ: , , , , , , , , ,

昨年の秋に練馬区にお住まいのお客様から「既存2Fデッキ貼り変え。根太に腐食あり。バーゴラ風屋根設置希望。工期と見積を現地調査の上お願いしたいです。」
と、新築時の図面とともにメールをいただきました。

2階建てのウッドバルコニーでも、構造部分がそのまま使えるのなら仮設足場の必要もなく、根太と床板交換だけであれば1階の庭デッキとそう費用はかわりません。
図面からの概算見積もりをさせていただいた後に、現物を調査せていただく事に。

012

9年前に家を新築された時に一緒に、このウッドバルコニーも工務店に建てていただいたそうです。
床板はレッドシーダーですが、かなりの部分が腐ってきていて危なくて上に乗れない部分もあります。

 

001

こちらは正面下から見たところ。
ん?外側の梁端部にも腐朽が見えるんじゃない?

床板とフェンス横板はレッドシーダーで、構造部分は防腐注入木材のようです。

002

 

なんと、梁が家からと飛び出していて構造上は外壁の内側で家の柱とウッドバルコニーが繋がっている構造です。びっくりです。
ついでに梁表面にも白色腐朽菌が!

 

009

こちらは外側の柱。
在来工法の家と同じように布基礎を打って、基礎パッキンの上に土台を取り付けホゾを切って柱を建てています。
表面だけだと腐朽はみられませんが、柱が建っている土台部分をゴムハンマーで叩いてみると、「ボゴッ!」という空洞の音が・・・・・・・明らかにホゾ部分以外とは違う音がします。

 

——–今までにこのブログで何度も書かさせていただきましたが、屋外で風雨に曝されるウッドデッキでの木組み方法で、このホゾ加工は厳禁です。
木材の腐朽メカニズムを熟知しているウッドデッキ専門業者は絶対に行わない方法なのですが——–

 

今回のお客様の家とウッドバルコニーは建築設計士へ依頼して建てられたそうです。
建築設計士の中には信仰に近い防腐注入木材への信頼をお持ちで、屋外での木材使用に関し無頓着な方がいらっしゃるようで・・・・・・・

 

お客様と一緒に、これらの腐った部分を確認し、結局は全面交換工事へと。
お客様も内心では「構造部分も腐っているのでは?」と思っていたようですが、「できれば、そうあってほしくない!」と、願っていたようですが。。。。。

今までの経験からしますと、表面見た目以上に防腐木材は腐っています。いわゆる内部からの腐朽、大きな断面の構造材は表面にしか薬剤が入ってなく内部は無防備です。
その様子は下の解体時の写真で。

IMG_1646

根太はごらんの通り、解体時に何もしないで崩落するほどでした。

IMG_1656

こちらは大梁にほぞ加工されフェンス支柱が差し込まれたほぞ部分。
こちらも何時、倒れてもおかしくないほど腐っていました。

IMG_1653

IMG_1657

こちらは梁と柱の接合部分。羽子板ボルトを使用してのジョイントです。
白く見えるのが白色腐朽菌。こうして解体してみると表面以上に内部が腐っているのがお分かりになると思います。・・・・これは防腐注入木材に良く見られる現象です。

それでは解体の後に、梁が家から飛び出していた部分の外壁も塞いだ後に新規のウッドバルコニー施工へと。

IMG_1680

新設しましたウッドバルコニーは家と縁切りしていますので、新たに柱を。

100角のイペの柱と当社オリジナルの溶融亜鉛メッキ製の柱金物。
市販の柱金物に比べ木材への腐朽対策も施された上に頑丈に製作しています。

これでホゾ加工しないで柱を建てられますので腐朽の心配もありません。

IMG_1664

お客様は今回の新設を機会に屋根付きをご要望。
屋根はポリカの波板で色は薄めのスモークブラウン。

フェンスというより壁に近いこちらの高さは2.2m。
真ん中に見える金物はハンモック用の金物。これも新たに加えたアイテム。

IMG_1668

物干し金物は元のを再利用です。
屋根もつきましたので洗濯干しは楽になりますよね。

IMG_1682

外側正面。

幕板から出てきているのは、ウッドデッキ屋根の樋。なるべく目立たないように内側をとおして配管しています。そして家の縦樋へ途中で繋いでいます。

IMG_1674

最後の写真。こちらはウッドバルコニーの下になります。

今までと同様に隣家側はこのように、横板すき間を小さくして壁のような造りとなっています。
このウッドフェンスも含め、全てイペ材で施工しましたので10年保証。今度はご安心してご使用ください。

さて、これで屋根付きの2階建てバルコニーデッキの紹介は終了しますが、最近立て続けに「2階建のウッドデッキや傾斜地のウッドデッキが腐ってきているので見に来て欲しい!」というご要望が多く調査に行くと、どれもが今回と同じく”防腐注入木材”を使用してのウッドデッキです。
10年前頃の施工だから、まだハードウッドが知られていなかったようで、イペ材のサンプルを手にして「こんな木があったんですね!」と驚かれます。

「防腐剤が注入されているので腐りませんと勧められ、安心していたのですが・・・・・」これも、皆様が同じように仰る言葉。
お話を聞いてみると施工されたのは、工務店ではなく外構工事屋さんやウッドデッキ業者だったりして、10年以上前はまだまだ「イペの知名度は低かったな~」と思い出しました。
——-今でもそんなに知名度は高くない?

では、次回はイペ材をご指名で注文いただきました施工例で!

屋根付き駐車場上デッキ~柏市~解体編

0

投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, 屋根付きウッドデッキ(サンテラスデッキ), 腐朽ウッドデッキの取り換え工事, 駐車場上ウッドデッキ | 投稿日:2015年8月8日

タグ: , , , , , ,

今回紹介のお客様は、会社のすぐ近く。
20年ほど前に新築されたときに一緒に作られた駐車場上のウッドデッキ。構造部分は鉄骨で出来ています。

上の木部分は、当時ではまだ珍しかったレッドシーダー。この頃からですかね、レッドシーダーが一般家庭のウッドデッキに使用され始めたのは。
家を建てた大工さんがウッドデッキも作られたそうですが。20年以上前としては先進的な材料選びだとは思うんですが・・・・・

20年以上もレッドシーダーは持っていたの?という疑問がわきますが、実は10年以上前から腐り始めていたので使用していなかったそうです。

ところが最近、手摺の割れ目から虫が出入りしているのを発見し、虫が苦手なお客様はとうとう取り替えを決意されたようです。

 

P5260041

 

いつもながら、遠目からでは腐っているかどうか判別つきませんね。

 

P5260026

これでも、良くわかりませんが、お客様からは「あの板は良いけど、この板は腐ってるからダメ!」と指示をいただいて恐る恐る向こうの端まで。

 

P5260006

 

この手摺の笠木が虫の棲家に。
ばりばりに割れた笠木の中心部が腐り、そこが虫のねぐらになっているようです。

針葉樹の”芯持ち材”にはよく見られる現象です。防腐注入木材でも同じですが、角材で使用するには”芯去り材”を使用するか背割りを入れて使用すれば、それなりに耐割れの効果はあるんですが・・・・・。

割れに関しては芯去り材の方がいいけど、耐腐朽を考えると赤身の芯持ち材の方がいいし、選択は難しいところですね。

そこへいくと、耐腐朽性が高いハードウッドのイペであれば、大きな割れも起こりにくいので角材も心配なく使えます。

当社の近所という事もあり、実際に使われているイペのウッドデッキを確認されて、使用木材はイペに決定。

既存ウッドデッキを解体するなら、この際懸案であった外壁の塗り替えもしたいというご希望で、塗装屋さんと施工工程の打ち合わせ。
先ずは当社が既存のウッドデッキを解体。

IMG_1270

腐った床板。

 

IMG_1268

 

手摺支柱のほぞ。白いのが腐朽菌。

 

IMG_1271

 

先の写真のほぞが差し込まれていたほぞ穴。
ほぞ加工された継ぎ手部分は全て腐っていました。
元の柱断面を削って作るほぞ加工は、強度は落ちるし、雨が掛かる事が前提のウッドデッキでは絶対にやっちゃダメな加工なんですけどね。・・・・・・・屋根・壁がある建物は別ですが。

解体は、ここまで腐っていたのでほとんど電動工具なしで人力だけで完了。いつもの半分の時間しか掛かりませんでした。

今回、虫以外でお客様が解体を決意した理由は、「このフェンスが何かの拍子に道路や隣家に崩れ落ちるんじゃ?」と心配になってきてたからだそうです。

私もこの解体時に立会ましたが、それは杞憂ではなく近いうちに現実に起こりうるほどの腐朽でした。・・・・針葉樹にホゾ加工、最悪の組み合わせです。

 

たまたま木材から虫が出てくるのを見て思い立ったそうですが、これがホントの”虫の知らせ?”
・・・・・・次回に続きます。

 

 

 

レッドシーダーの庭ウッドデッキを交換~佐倉市

0

投稿者:technogreen | カテゴリ:一戸建て庭ウッドデッキ, 腐朽ウッドデッキの取り換え工事 | 投稿日:2013年6月19日

タグ: , , , , , ,

今回は千葉県佐倉市でのレッドシーダーウッドデッキの交換工事を紹介します。

家を建てたときに元々付いていたウッドデッキが腐り、レッドシーダー製のウッドデッキに建て替えたのが6~7年ほど前だったそうです。
以前の腐ったウッドデッキを撤去し、近くのホームセンターで、一部をサンルームに残りをウッドデッキに施工してもらったそうです。そのときの担当者が「耐久性のあるレッドシーダーで造りますので・・・・」

それが、これです・・・・・

奥に見えるサンルームの手前がウッドデッキ

ラチスフェンスのウッドデッキ

ラチスフェンスのウッドデッキ

某大手エクステリアメーカーさんのレッドシーダーウッドデッキです。

一見、大丈夫そう?

塗装もこの間、何度かお気に入りのグリーンの防腐塗料でされていたそうですが・・・・。
実は、私も採寸している間に、床を踏み抜いてしまいました。注意はしてたんですが。

フェンスポスト材の腐れ

フェンスポスト材の腐れ

床板の腐れ

床板の腐れ

拡大してよく見ると、この床板に隠れているポスト材の傷みが激しかった。

お客様はこのような状況ですので、3回めのウッドデッキを施工するにあたり、またホームセンターから見積もりを取ることに。そこで提案があったのが、担当者曰く「もっと耐久性がある人工木材で」・・・・・・レッドシーダーと同じメーカーの製品だったとか?

こうして検討中に、休日遊びに来られれたご子息からテクノグリーンを紹介されたとおっしゃって、お電話をいただきました。

なんと、ご子息は昨年当社で施工させていただき、このブログでも今年の1月に紹介させていただきました「北柏どうぶつ病院」の院長でした。

当然、昨年の施工終了後も何度も当社ウッドデッキを見ていたのですが、どうも一般家庭向けのウッドデッキ材とは思っていなかったみたいです。きっと高そうだし・・・・・。ハイ、事実高いです。(でも人工木材とそう変わりません)

確かに、テクノグリーン創業時の18年前なんかは個人宅でイペ製のウッドデッキはほとんど見ることはなかったかもしれません。当社も圧倒的に公共事業や民間商業施設での施工が多かったですもんね。
今は昔、現在は圧倒的に個人宅のウッドデッキが多いですが。

それでは、お客様がお選びになられたイペ製のウッドデッキは。

正面から

これを機会に、一部植栽も撤去。そうそうウッドデッキの撤去もお客様がご自分でされました。

幅狭のボーダーフェンス

このボーダーに奥様はハンギングバスケットを掛けられるとの事で、1本のボーダーに2~3個のバスケットを掛けても大丈夫に支柱間隔を設計しています。イペ材の曲げ強度・ヤング係数があれば、この間隔で細いボーダーでも大丈夫です。

リビング側から

リビング側から見たウッドデッキ。

サンルーム室内から

こちらは、サンルームから見たウッドデッキ。

この写真を見て、「アレッ、いつもと何か違うな?」と思われた方は、このブログの「通」の方です。(笑)
それは、床板のすき間が開いているからです。これで5mmです。テクノグリーンではイペのウッドデッキのみ、すき間無し施工をしていますが、今回はお客様が「すき間がある方がウッドデッキの気分が出る」という事でこのように。

というお客様のご要望に合わせて当社は設計・施工します。もちろん10年保証で。

2回も腐ったウッドデッキを経験されたお客様から「10年間保証、それだけ信頼できるのでしょう。すばらしい事です」とお言葉をいただきました。

こんかいの紹介はここまで。次回も庭ウッドデッキの紹介となります。