呑み込みステップ式の庭ウッドデッキ~多古町~後編

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投稿者:technogreen | カテゴリ:一戸建て庭ウッドデッキ | 投稿日:2013年2月13日

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今回は、前回の続きで多古町の庭用ウッドデッキの後編です。

前回の調査時の写真をご覧になればお判りのとおり、ウッドデッキ施工予定場所の一角に既設の土間コンが打たれています。ウッドデッキ施工後この土間コンは取り除くかもしれないのですがが、今回、施工するにあたりウッドデッキ下となる部分だけでもハツルよう依頼を受けました。

調査時には厚み10cmくらいとみていたのですが、工事担当者からの報告では、30cmくらいこの部分はあったそうで、な~んとこの小さな面積で半日もかかってしまったそうです・・・・・・「ちゃんと調査をせい!」・・・叱られました。

ともあれ、予定通りの2日間で全て完了しましたので、ヨカッタ。

それでは完成しましたウッドデッキの写真から。

完成後のウッドデッキ全体写真

完成後のウッドデッキ全体写真

2段のステップ

2段のステップ

このステップの下が削た土間コン部分です。たったこの面積なんですがね。厚いと難儀ですネ!

呑み込みステップの幕板もデッキ本体と同じ幅150mmで仕上げています。やっぱり150mm幅はデザイン的にgood!ですね。これが床板と同じ105mm幅だと、なんか貧弱に見えてしまうのです。・・・・こんなところでも「こだわりのグッドデッキ」と、宣伝はこれくらいにして、次の写真を。

庭入り口側からみたウッドデッキ

庭入り口側からみたウッドデッキ

掃き出し窓サッシ下枠ギリギリの高さに施工。バリアフリーのノンレールサッシではなかったので、フローリングと同じ高さには仕上げれませんしたが、段差が小さいサッシでしたので、室内との差は2~3cmですんでいます。

庭の奥から見たウッドデッキ

庭の奥から見たウッドデッキ

今回は室内フローリングの張り方向に合わせて横張り、長手方向張りです。

間口幅が5.5mくらいありますので、一枚張りとはいかず継部分が出てしまいます。ただし、同じ場所で継ぐイモ張りではなく、一枚ごとに継ぎ目をずらす千鳥張りにしています。その方が綺麗な仕上がりになるのですが、少々手間が掛かります。

天然の木材は、経年変化で収縮しますのでこの板継ぎの目地は、すき間無しで張ってもいずれは、数ミリのすき間が出来てしまいます。湿潤時膨張が大きい木材はすき間無しで張れないので、尚更このすき間が大きくなります。・・・・あまりお薦めはできません。

オールイペ製ウッドデッキ

オールイペ製ウッドデッキ

お客様は昨年、この新築の契約を某大手注文住宅メーカーとするときに、一緒に「イペ材」でのウッドデッキも一緒に見積もりしてもらったそうです。ところが、床板のみがイペで構造部分は防腐材での仕様だったそうです。もちろん10年保証も付いていません。

それでいて高い!なんと1.5倍くらいの見積もりだったそうです。

まぁ、大手の住宅メーカーの場合、実際施工する会社までに、何社も経由してくる事が多いですからね。仕方がないか。

施工完了後、お客様からメールで「思っていた以上の仕上がりで満足しています。ただピンホールが、ちょっと気になりました」というお言葉と一緒に写真を送っていただきました。

ピンホール

他の木材と比較しますと少ない方なんですが、ピンホールはイペ材にもあります。

けっこう真円に近い丸穴なので、ミスったドリル穴と勘違いされる方もいらっしゃいますが、虫食い跡のピンホールです。直径は2~3mmのが多いのと通常、斜めに穴があいているのが特徴です。

樹木は樹皮の直下が成長部分(辺材と呼ばれています)で、成長しているときは柔らかくやがて硬い心材へと変化していきます。この心材になりますと虫も入らなくなりますが、辺材の柔らかい時に入った虫跡がピンホールとして残ります。

今までの経験からしますと、このピンホールから腐朽に繋がるという事もありませんので、天然の木材ですし、有効に資源を利用するという観点からも、許容範囲とさせていただいています。

久々にウリンのウッドデッキ~我孫子市~後編

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投稿者:technogreen | カテゴリ:ウッドデッキ用木材について, 一戸建て庭ウッドデッキ | 投稿日:2012年12月1日

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前回の続きで我孫子市でウリンウッドデッキ施工の後編となります。

お客様は今までのウッドデッキのデザインとサイズを変えないで作りたいというご希望でした。特にフェンスは長年、見慣れているのでそのままの形でという事で、使用する材寸法も今までに近い寸法での設計となりました。但し、下部の構造部分は今までの2重構造ではなく、耐久性が高い3重構造での設計です。

また当社以外にも2社のエクステリア工事会社、外構工事会社(どちらも同じか?)からも見積りを取っていたそうですが、どちらもウリンでしか施工できないので、テクノグリーンからはイペとウリンの両方での見積りとなりました。

ウリンはイペよりは木材としての価格は安いので、もちろんウリンのウッドデッキの方が安くなります。最近はウリンも高くなってきてるので、工事共の価格は一時ほどの大きな差はありませんが。

同じ材料を使用しても、構造部分を3重でなく2重で施工したり、撓み量を計算しない構造で施工する、腐りやすい木組みで施工する方が、何割も安く作る事がきます。・・・・・・10年保証できなくなりますが・・・・

お客様は最後に、当社の構造計算をした施工法で「木材はウリンを使用」とご注文いただきました。

それでは施工完了後のウリンのウッドデッキの写真から。

ウリンウッドデッキ全体完成写真

全体完成写真

仕上がりサイズ・フェンスデザインは今までのとほぼ同じです。フェンスデザインはいわゆるV字フェンスです。今までと変わったところはウッドデッキ下。防草シートに砕石を敷いて雑草対策をしています。

V字フェンス

V字フェンス

床板のすき間は5mm

床板のすき間は5mm

イペ材であれば、すき間無し施工も可能ですが、今回はウリンでしたので5mmすき間にて施工。これは湿潤時の膨張率イペ1%以下に対し、ウリンが3%以上ですので、膨張による反りを防ぐためです。

以前、この膨張率を把握していない業者が、隙間なしで施工し床板を反らせて、総取り替えした現場もあったようですが・・・。

ちなみにマンションのベランダと違い、下への塵埃の落下がそう気にならない庭でのウッドデッキは、このすき間有り、無しはお客様の好みで決められたら良いと思います。よく通風を確保するためのすき間という人もいますが、床下の湿気はこの上のすき間から抜けるのはほとんど期待出来ないので、やはり床下の横からの通風で抜ける構造にするべきと経験上考えています。

これで完成引渡しをさせていただいたのですが、数日後の雨が降った翌日にお客様からの電話で伺いますと・・・これ!

ウリンの樹液で汚れた束石

ウリンの樹液で汚れた束石

案の定、樹液で束石が赤くなっていました。

前編の冒頭で「庭用のウッッドデッキしかウリンでは施工しない」という理由はコレだったんです。二階建てウッドデッキでは家の1階部分の壁を、駐車場上のウッドデッキでは土間コンクリートや下に駐めている車をこのように真っ赤に染めてしまいますので、そういう所でのウリン使用は控えています。お客様が「全く気にしない!」という場合を除いては。

今回も、お客様にはイペとウリンを比較検討しているときには、この樹液の話はしつこいくらい話をしたんですが、他社が何も言っていなかったので、あまり気にしていなかったそうです。

「何か対策はありますか?」

「束石だけの汚れなので、あまり目立たないので気にしない事が一番かと。」

・・・・ハイター(塩素系)やサンポール(酸性)の洗剤だと、「落ちます」と書いているところがありますが、土間コンクリートの中の鉄筋や金網に対し塩害や酸化、また家の壁材にどのような二次被害が起きるか判りませんので、当社では薦めていません。

この樹液(ポリフェノール)は水溶性ですので、雨が浸透する部分の樹液が出切るまでの半年から1年くらいまでは、雨の時に出てきます。これに比較してイペの樹液(ラパコール)は非水溶性で雨に抽出されにくい上、色が薄緑であまり目立たないです。

ところで、ウリンはこのポリフェノールが腐朽菌・シロアリに対し効果がある樹液と言われているのですが、確かに樹液が出る前の試験片で実験すると、イペと同じくらいの耐腐朽性を有していますが、残念ながら樹液が出切ってからの試験データは今のところありません。またテクノグリーンで施工したウリンのウッドデッキは古いので9年しか経っていませんので、当社ではウリンウッドデッキの今のところ10年保証は、しておりません。

他にもいろいろと違いはあるのですが、一番大きなところが、この樹液の問題でテクノグリーンではイペを推奨させていただいております。ただ価格の面ではどうしてもイペの方が高くなりますので、最終判断はお客様で!

イペのウッドデッキ資料・写真集・サンプル請求(無料です)、お問い合わせはこちらから。

傷んだウッドデッキ、ちょっと見てもらえますか?~葛飾区~施工編

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投稿者:technogreen | カテゴリ:一戸建て庭ウッドデッキ, 腐朽ウッドデッキの取り換え工事 | 投稿日:2012年11月17日

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今日は前回の調査編で、解体中の写真で腐朽・シロアリ食害を紹介しました葛飾区の戸建庭ウッドデッキの施工完了の写真を紹介させていただきます。

お客様は使い見慣れている今までのウッドデッキ大きさとデザインをご希望されました。そうです前回の紹介写真の通り、クロスフェンスです。前回記述しました通り、クロスフェンスは施工法を間違えると一番腐りやすいタイプです。

そこで、10年保証するためにクロスフェンスと下部構造は既設デッキと施工方法は変えて行いました。表面から見た分には、あまり解らないかもしれません。

特に下部の床組構造は、床板と根太だけの二重構造だったのを、大引を加えた三重構造にて施工しています。大手のエクステリアメーカーさんは、ほとんど床と根太だけの二重構造で部材を販売しているので、外構工事屋さんはこれに倣って二重構造のウッドデッキを施工している所が多いようです。

出来たばかりの頃は問題がないのですが、数年使用していると歪みが発生し、それからの腐朽も進みやすくなるという欠点が出てきます。今回も、そういう訳でウッドデッキ全体の歪みがでてきていました。その理由はまたの機会に譲りまして、今回の完成写真から。

表通りから見た完成ウッドデッキ

表通りから見た完成ウッドデッキ

ウッドデッキ正面画像

ウッドデッキ正面

クロスフェンスのウッドデッキ画像

クロスフェンス

全体をアップで

イペ製、10年保証かつ、クロスフェンスで値段を安くして!というお客様のご希望で束石は、既設の物を再利用してコストを下げています。・・・・腐っていませんでしたから。当たり前か。

施工後、お客様からこんなメールをいただきました。

「職人さんの迅速・的確な作業により、(想像以上の)素晴らしいウッドデッキが出来上がりました。
どうも有難うございました。
また、家人の希望で下層に横棒2本、追加してブラインドを作成する予定です。
そちらにお願いしたいと思いますが」

ということで、早速、幕板を追加で付けに行かせましたが。・・・・・・・写真の撮り忘れで紹介できません・・・・。

今回、ご主人はリタイアされたばかりで、第二の人生の新たな出発を記念して新ウッドデッキというより、奥様への感謝を込めたプレゼント・・・・という感じを受けたのは私だけでしょうか?

奥様へのプレゼント?としてウッドデッキをお考えの方や、そうでない方も・・・・・こちらからお問い合わせください。